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2011 年度 実施状況報告書

遺伝子共発現ネットワーク解析を用いたイソフラボノイド生合成関連転写因子の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 23510272
研究機関(財)かずさDNA研究所

研究代表者

鈴木 秀幸  (財)かずさDNA研究所, その他部局等, その他 (80276162)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード遺伝子共発現ネットワーク / イソフラボノイド生合成 / 転写因子 / アヤメ科植物 / 次世代シークエンサー / EST解析 / DNA マイクロアレイ / 不定根培養
研究概要

本研究では、シロイヌナズナの二次代謝生合成と転写因子の基盤研究から得られた知見を基に、シロイヌナズナには存在しないイソフラボノイド経路を有する実用植物を材料とし、DNAアレイによる遺伝子共発現ネットワーク手法を用いて、イソフラボノイド生合成に関与する転写因子の単離と機能解析を行う。実用植物における二次代謝産物の遺伝子機能解析を効率化する手法としてネットワーク解析の有益性を実証し、新しい研究手法の道筋を示す。ジャーマンアイリス(Iris germanica)の不定根は固体培地から液体培地に移植するとイソフラボノイド生合成が活性化されることが明らかにされている。イソフラボノイド生合成に関与する転写因子の単離を目的として、移植後の時系列培養細胞(0日、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、14日、21日、28日)から、それぞれ全RNAを調整した。品質検定を行い、シークエンスライブラリーを作製後、Genome Analyzer IIx(イルミナ社)による、Multiplexed Paired-Endシークエンス解析を実施しシークエンスデータを取得した。アセンブル(ESTクラスタリング)はCLC genomics workbenchソフト(CLC bio社)用いて行い、本研究で得られたデータに加えて、Iris属植物の公開ESTデータ(6745個)及び以前取得した約3万個のESTデータ[花菖蒲(I. ensata)の花弁及びジャーマンアイリスの不定根由来]を加えたハイブリットアッセンブルを実行した。途中のBLAST検索の結果では、イソフラボンを蓄積するジャーマンアイリスの不定根ではイソフラボノイド生合成経路の上流(PALからCHIまで)のホモログは得られた。現在、Agilent社のフリーソフトeArray7を用いてDNA マイクロアレイ設計中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

マイクロアレイ実験は行っていないが、DNA マイクロアレイ設計段階まで経過している。本研究課題では、二次代謝生合成研究の推進に対し、次世代シークエンサーによるEST情報の有効活用を提案しており、アヤメ科Iris属植物のDNAアレイによる遺伝子共発現ネットワーク手法を行うための基盤が整備された。

今後の研究の推進方策

本研究課題の今後の推進方策について、アヤメ科Iris属植物のDNAマイクロアレイ実験を行い、金平糖アルゴリズムによる遺伝子共発現ネットワーク解析を行う。イソフラボノイド生合成遺伝子群のモジュール候補選抜を行う。イソフラボノイド生合成遺伝子群のモジュール候補に転写因子が含まれない場合には、金平糖アルゴリズムによるコアの遺伝子の数の変更などの若干のパラメータの調整を行う予定である。

次年度の研究費の使用計画

ジャーマンアイリス(Iris germanica)の不定根の時系列培養細胞及びイソフラボノイドを蓄積しない花菖蒲(I. ensata)の花弁などを用いて、独自に設計したアヤメ科Iris属植物のDNAマイクロアレイ実験を行う。次に、金平糖アルゴリズムによる遺伝子共発現ネットワーク解析を行い、イソフラボノイド生合成遺伝子群のモジュール候補選抜を行う。得られたモジュールに含まれるイソフラボノイド生合成関連酵素遺伝子群に対する制御因子の候補を単離し、機能解析のため、形質転換植物系が確立されているマメ科植物ミヤコグサ(イソフラボノイド含有植物)に導入する

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] ネットワーク解析を用いた (植物)生合成研究

    • 著者名/発表者名
      鈴木秀幸
    • 学会等名
      新学術領域「生合成マシナリー」 第2回若手シンポジウム
    • 発表場所
      理化学研究所  鈴木梅太郎ホール
    • 年月日
      平成23年7月2日(土)
  • [学会発表] ミヤコグサ由来フラボノイド 8-水酸化酵素遺伝子の単離と機能解析

    • 著者名/発表者名
      嶋田典基,明石智義,青木俊夫,金森千奈,太田大策,青木考,柴田大輔,鈴木秀幸
    • 学会等名
      第29回植物細胞分子生物学会
    • 発表場所
      九州大学(箱崎キャンパス)
    • 年月日
      平成23年9月8日(木)
  • [学会発表] ウリ科植物の苦味配糖体サポニン生合成系酵素遺伝子群の機能解析

    • 著者名/発表者名
      鈴木秀幸
    • 学会等名
      新学術領域「生合成マシナリー」 第2回公開シンポジウム
    • 発表場所
      東京大学大学院薬学系研究科 薬学部大講堂
    • 年月日
      平成23年6月4日(土)

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公開日: 2013-07-10  

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