本研究は、ラオス人民民主共和国(ラオス)の土地・森林分野における地方分権化政策と、資源管理をめぐる中央政府、地方行政機関、地域住民の関係を考察することを目的とする研究である。文献調査およびインタビューによる調査の結果、1)県知事制をはじめとするラオスの地方行政の形成過程と県知事の政策決定への影響力を解明し、2)ラオス内戦期の戦争がその後の社会と環境変化に与えた影響について仮説を提示し、3)ラオス北部で展開されているゴム植林をめぐるラオス地方行政機関、中国企業、地域住民の間での資源管理をめぐる相互関係について解明する、といった研究成果をあげることができた。
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