主要なリサーチは、ハーヴァード大学を中心に行った。さらに、英、仏、蘭、伊へ調査に赴き、改革主義の国際的展開に注目した。改革主義は国際的運動ながら各地の環境に応じ特異な発展をする。そのディアスポラ的展開に着目する時、17世紀ニューイングランド研究は、絶対王政のイングランドとの対比より、ヨーロッパ諸都市(蘭、伊)との比較が有用であると思われる。信仰共同体樹立と共に商業を経済基盤として発展したボストン等の都市は、スイス、蘭、伊の共和主義的諸都市に似ている。18世紀以降は、ピューリタニズムと敬虔主義との関係が重要となり、アメリカ特有の福音主義が誕生する。最終年度、D. Hall教授を上智大に招聘した。
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