本研究は、住民参加型森林資源管理(コミュニティ・フォレストリー)導入に対する現代ミャンマー農村社会の受容と対応を、村落の組織力の観点から解明することを目的とした。この目的に則り、コミュニティ・フォレストリーの主要対象地域(山間部、ドライゾーン、デルタ)の村落計52村において実態調査を行い、コミュニティ・フォレストリー導入の経緯や組織化過程や維持管理状況、組織力の基盤となる地域の社会構造を明らかにした。村の歴史の長短や人口の流動性が村の組織力に影響し、その結果コミュニティ・フォレストリーは地域により異なる形で展開した。
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