灌漑稲作インフラの導入による農村近代化過程における女性の地位の変容に関し、貧困及び食料の安全保障に関連する土地に関わる諸権利の分析をおこなった。近代化が農村女性に与える負の影響に関する仮説についてタンザニア農村における政府の土地配分と慣習的耕作権、土地権の近代化、土地の管理権、土地権の個人及び地域社会の価値観の変容の側面から検証した。結果、土地権の近代化は平準的に農村女性の地位向上に繋がらず、女性は家族・婚姻・ジェンダー関係の多義性のなかで選択と行為を組合せている。本研究は過去26年間の土地権とその選択の変容に関わるデータを定性・定量的に分析し国際協力における政策支援への新たな視座を提示した。
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