若年健常女性を対象に、冷え症と血管生理機能および自律神経機能の関連を検討し、さらに漢方薬の効果を検討した。 冷え症群では血管内皮機能の指標(RHI)はコントロール群と有意差を認めなかったが、血管弾性の指標(AI)と副交感神経活動の指標は低下傾向にあった。冷え症群では漢方薬投与後、有意な皮膚温の上昇を認めたが、RHI、AIおよび心拍変動指数は投与前後で有意な変化を認めなかった。 健康若年女性の冷え症に、血管機能(特に弾性)の低下と自律神経機能異常が関与している可能性が示唆された。また、漢方薬(は冷え症を改善する効果があったが、血管内皮機能や自律神経機能に対する影響は認められなかった。
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