研究課題/領域番号 |
23510355
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研究機関 | 関西国際大学 |
研究代表者 |
新谷 奈苗 関西国際大学, 保健医療学部, 准教授 (70461324)
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研究分担者 |
守本 とも子 岐阜医療科学大学, 保健科学部, その他 (50301651)
今村 美幸 広島都市学園大学, 健康科学部, 准教授 (60461323)
津田 右子 広島都市学園大学, 健康科学部, 教授 (90341213)
立川 茂樹 関西国際大学, 保健医療学部, 助教 (00712712)
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キーワード | 乳がん患者 / 女性 / 就労 / 治療 / 両立 / ワーク・トリートメント・バランス / 男女共同参画 / 役割 |
研究概要 |
33名の患者に対してインタビュー調査を行い、そのなかから仕事を持たない患者等を除く17名の患者を対象として、治療と就労を両立していく上での苦悩と課題についてテキストマイニングを用い分析を行った(研究A)。その結果、【治療方針を自己決定しなければならない精神的重圧】【家族との信頼関係の希薄さ】【病気と治療への理解不足による思いやりの欠如】【病気の予後不安】【経済的負担の大きさ】【病気が原因で仕事を失うことへの不安】【ボディイメージの変容】【副作用の辛さ】【治療計画の不透明さ】【医療者との信頼関係の希薄さ】【信頼できる友人がいない】【医療機関までの距離と時間の融通】の12カテゴリが得られた。またこの課題を克服していくためには、外来でかかわる医師と看護師の支援だけでは不十分であることもわかった。 そこで、医療者・雇用者・その他の社会資源調整者といったさまざまな「患者を支援する関係者」を集め、治療と就労を両立させるための具体的な支援方略の検討を行った(研究B)。その結果、【不安】【知識】【医療者と企業の連携】【副作用】【偏見】【相談】【経済的負担】【経済的サポート】【制度】【仕事への影響】【通院阻害要因】【セクシャリティへの思い】の12カテゴリが得られた。このことから、病院と会社、そして地域で活動する多岐にわたる関係機関が、強い連携を実現することの大切さが明らかになった。 また本研究の成果から、「治療計画の不透明さ」という新たな課題を得ることができ、今後の研究につなげていきたいと考えている。
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