最終年度においても哲学及び関連分野の学生を対象とした論理学教育の内容及び教授方法についての議論を継続するとともに、開発した授業の試行を行った。通常高等教育で教授される一階述語論理の継続として、様相論理及び部分構造論理といった非古典論理が哲学専攻学生が20世紀の分析哲学を研究する際に必要となるが、この内容を学習する際に必要となる数学的知識の部分も含める必要があること、特に初中等教育のカリキュラムを踏まえて集合や位相について触れる必要があることが明確となった。今後初中等教育における算数・数学カリキュラムから行列が削除されることから、将来はこの部分も含めて中級以上の論理学のカリキュラムで数学部分のリメディアル教育を行う必要がある。
|