研究概要 |
勿論、当初の計画通りに、まずアプレイウスのDe Deo Sokratisおよび、De Platone et eius Dogmateの読解から始めた。読解作業については、一般に底本とされることが多いボージョーのApulee, Opsucules philosophiques et fragments, texte etabli, traduit et commente par Jean Beaujeu, Paris, Belles Letrres,1973.を用いている。しかし、もちろんその読解に際してすべて同書に頼るわけにはいかないので、研究実施計画にもあげたバッラの一連の研究、トマスコ、モレッシーニの研究も参照しつつ行っている。これらの読解研究は、研究代表者が中心になって行い、それに研究分担者も加わった。 「ソクラテスのダイモン」に関しては、アプレイウス以前の中期プラトン主義者たち(プルタルコス、アルキノオスなど)にも考察はあるので、それらを参照比較している。プルタルコスについては、これもまた当初の計画通りに、所謂Les Belles Letresを参照にしつつ、Loebを見て行っている。またアルキノオスについてはテクストとして、やはりLes Belles Lettresを参照に読解を行いながら、その訳書としてAlcinous. The Handbook of Platonism, Dilllon, J., Clarendonpress. Oxford. 1993.を参考にして読解を進めている。これら、中期プラトン主義者の研究については、研究分担者が比較的専門的に関わってきた分野であるために、研究分担者が中心になって検討を行い、研究代表者もこれに加わった。 以上、平成23年度は、以後の年度の成果のための基礎的研究としての文献読解を行った。
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