本研究は、日本の哲学思想研究の場面に、「フェミニンの哲学」を提案し、さらにそこから「人間存在のヴァルネラビリティに根ざした〈ケアロジー〉」の研究領域の創生を目指すものであった。現代のグローバル化する世界の覇権的な暴力に対抗する主体の視座を問い、「女/母(わたし)」の一人称を提案している。計画年度内で、著書2冊、編著3冊の刊行、論文8編の成果報告をしている。本科研費テーマの単著化企画については、「〈ジェンダーとフェミニンの哲学〉と〈フェミニンの哲学とケアロジー〉の間」の脱稿をもって、最終的な成果報告の遂行とすべく進行中である。
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