研究課題/領域番号 |
23520079
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研究機関 | 上越教育大学 |
研究代表者 |
小島 伸之 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (00449258)
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研究分担者 |
畔上 直樹 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (20315740)
寺田 喜朗 大正大学, 文学部, 准教授 (40459839)
塚田 穂高 國學院大學, 研究開発推進機構, 助教 (40585395)
島薗 進 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (20143620)
対馬 路人 関西学院大学, 社会学部, 教授 (60150603)
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キーワード | 宗教社会学 / 国家神道 / ナショナリズム / 宗教 / 近代 / ファシズム / 学際交流 |
研究概要 |
本年度においては、近現代日本の宗教とナショナリズムに関する先行研究の知見を踏まえ、論点を摘出し、最終年度に向けた研究成果とりまとめの方向性を確定させるために、計6回の研究会を開催した。各研究会はそれぞれ、第6回近現代日本の宗教とナショナリズム研究会(6月23日、CIC東京)、第12回神社と「公共空間」研究会(科研費研究22520063「帝都東京における神社境内と「公共空間」に関する基礎的研究」との共催研究会、8月4日、京都府立総合資料館)第7回近現代日本の宗教とナショナリズム研究会(9月10日、関西学院大学大阪梅田キャンパス)第8回近現代日本の宗教とナショナリズム研究会(10月6日、國學院大学渋谷キャンパス)第9回近現代日本の宗教とナショナリズム研究会(12月1日、京都府立総合資料館)第10回近現代日本の宗教とナショナリズム研究会(平成25年3月16日、CIC東京)である。 その際、学際的な視点を強く意識した本研究の性格上、当科研費研究メンバー以外の研究者による参加を呼びかけ、実際、多くのメンバー外研究者による研究報告や学際的な視点に立った質疑などがなされ、研究課題の深化に資することができた。 研究会においては、学際性を意識した研究の「場」を広げられたこと、「国家神道」に関する論点の広がりを整理確認できたこと、「ファシズム期」日本の宗教と国家に対する研究状況と研究課題を整理確認できたこと、最終年度に向けて「「国家神道」に関する研究のかみ合わなさ」を考察することが重要であるという視点の共有がなされたこと等が主たる成果であると考えられる。 研究会などにおける議論を踏まえ、本年度においては、別記の通り、研究代表者・分担者・協力者により、雑誌論文4点、図書(分担執筆)2点が成果として公表されたほか、中間報告的な位置づけとして日本宗教学会第71回学術大会にてパネル報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
定期的に研究会開催を重ね、別記したような成果の公表も行われている点で、おおむね順調に進展していると考えられる。 ただし、本年度までは、研究計画において重視した、研究テーマに関する「学際的視野」の広がりを意識して研究会企画をプランニングしたため、研究テーマに関連する、様々な専門領域を持つ研究者による広範囲の研究報告が研究会において発表・議論された。そのため、研究会での議論内容が、研究範囲や論点においてやや拡散的傾向を示す結果となった。
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今後の研究の推進方策 |
上記「現在までの達成度」において記したように、本年度までの研究においては、学際的視野を広げることを念頭に置いたため、研究範囲や論点においてやや拡散的傾向を示す結果となった。したがって研究最終年度となる次年度においては、「ファシズム期」日本における宗教とナショナリズムという範囲に焦点を絞りつつ研究を進め、年度後半においては、成果の総括をシンポジウムの形式で行い、そのシンポジウムにおける質疑等のフィードバックも踏まえて、研究報告書を作成したいと考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
本年度においては、研究会の開催場所が東京となったことが多かったことや、京都での研究会一回が共催研究会となったことにより、主として東京の研究分担者・協力者の旅費支出が予定を下回ることとなった。 現在までの支出状況においては、全体として物品費の支出がやや計画より増えている状況にある。次年度においては、研究会開催のための旅費、シンポジウムの開催費用、研究報告書の作成費用を中心に、研究費の支出を計画している。
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