研究課題/領域番号 |
23520102
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
片倉 望 三重大学, 人文学部, 教授 (70194769)
|
研究分担者 |
藤田 伸也 三重大学, 人文学部, 教授 (20283509)
|
キーワード | 空間的歴史軸 / 中国古代美術 / 天円地方説 / 四神獣 / 楚帛書 / 五行思想 |
研究概要 |
平成25年度はこれまで蓄積した資料の分析とその検討を行い、ひとまずの成果を共著という形で発表することができた。そこで明らかにした内容は以下の如くである。 論文の第1部「中国古代美術における時間と空間」で、藤田は玉、青銅器、漆塗り棺等の出土文物を資料とし、古代の人々の時間、空間概念が、現代人のそれと如何に異なるものであるかを明かにした。また、第2部「中国古代における四方と上下」において、片倉は藤田の見解を踏まえつつ、出土文物と伝来の文献とを対照し、四神獣の成立過程に特化して、時間と空間の概念変遷を明らかにした。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
主に、東北大震災とタイの洪水という自然災害に由来する当初の遅れを取り戻し、25年度は研究成果を論文の形で発表することができた。研究はおおむね順調に進展していると言えるであろう。
|
今後の研究の推進方策 |
26年度は研究の最終年度に当たるため、これまで週2回のペースで行って来た文献読解と図像の解析を中心とした検討会以外に、さらに週一回、総括のための議論を行うこととした。具体的には、当初、目標としていた馬王堆出土のT字型帛画に焦点を絞り、今までに明らかになった理論によって、帛画の形体、及びそこに描かれた図像の意味が全て説明し得るかを検討することである。
|