平成25年度の研究実績。 平成25年4~7月は前年度のインド調査の調書と写真データを整理し、参考資料用のファイルを作成した(学生アルバイト1名を雇用)。8月に中国調査(第1回)を実施した。訪問先:山東省博物館、済南石刻芸術館、済南市博物館、河北省博物館、西安博物院、西安碑林博物館(現地協力者2名)。9~12月は引き続きインド調査資料と中国調査資料の整理を行い、整理が終了したインドの供養者像のデータについて、所蔵館別の図版入り目録の作成を開始した(学生アルバイト1名雇用)。12月末に中国調査(第2回)を実施した。とくに、山東地区に多い坐像形式の供養者像を中心に調査をおこなった。訪問先:青島市博物館、臨くう県博物館、博興興国寺大仏、博興県博物館、山東省博物館、曲阜漢魏碑刻陳列館、武氏墓群石刻博物館、巨野県博物館、えん州市博物館、沂南漢墓、臨沂市博物館。平成26年1~3月は中国調査の写真整理と、インドの作例目録の作成を進めた(学生アルバイト1名雇用)。3月末にインドの作例目録と研究論文「インドの供養者像 ―平成23~24年度調査を中心に―」を収録した「成果報告書」(独自形式。簡易製本)を作成し、関係先へ献本した。 この間、平成25年12月に京都大学人文科学研究所のワークショップで、仏像様式と供養者図像について研究報告をおこなった。 また、平成26年2月に刊行された『仏教美術論集 第5巻 機能編』(竹林舍)に「供養者像 ―図像による寄進銘―」と題する論文を発表し、インドと中国の供養者像を比較検討した。
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