研究課題
多くの木材を使用している伝統的な家具や建築物における木材同士の接合方法は多くの‘接ぎ手’を先人達の職人から受け継いでおり、接ぎ手は木材同士による立体物を形成するためには不可欠な技術である。従来見せる必要がない接ぎ手をあえて可視化できるようにすることで、新規的な玩具の開発が可能となると考え,接ぎ手を三次元データ化し、三次元プリンターで玩具(組み木)の試作を行なった.複雑な接ぎ手の形状で組み合わせると,例えば,分解しないことを目的とする建築物には良いが,パズルのような玩具を目的とする組み木には適していない.したがって,組み木においては単純な構造の接ぎ手で組み合わせることで,何度分解し,組み立て直しやすい設計になっているものが多い.しかし,多くの組み木は複雑な構造の接ぎ手の形状で設計され,組み木によっては少ないパーツ数で構成されているにも関わらず,組み立てるのに難解なものがある.上述のような背景を基軸に,観察実験を2度行なった.設計された接ぎ手の玩具としての適合性を探索するために,時系列ごとに観察できるように、実験の様子は動画でも記録し,また,3種類の組み木を実験では使用し,それぞれの難易度を確認するため,各パーツの形状が複雑な無地の組み木と各パーツの形状が複雑だが,組み上がった状態にすると絵柄が完成する組み木,各パーツの形状が単純な組み木を使った.観察の結果,表面に絵柄がある組み木の難易度が低いことが分かった.また,複雑な構造でも接する色同士が同色であれば組み上がるというルールを知ることができれば組立易いことが分かった。上述の事項をHuman Interface and the Management of Information. Information and Knowledge in Applications and Services Lecture Notes in Computer Scienceにて発表した.
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Human Interface and the Management of Information. Information and Knowledge in Applications and Services Lecture Notes in Computer Science
巻: 917, ページ: 675-684