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2012 年度 実施状況報告書

土田麥僊における人物画の解明と京都画壇における位置

研究課題

研究課題/領域番号 23520167
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

上田 文  京都工芸繊維大学, 文化遺産教育研究センター, 特任助教 (30600291)

キーワード土田麥僊 / 日本画 / 舞妓図
研究概要

本年度は、土田麥僊の人物画における肖像性と象徴性について作品分析を行う為の基礎資料調査に費やした。具体的には新潟県立近代美術館、新潟市美術館、佐渡博物館、知足美術館、敦井美術館(以上新潟県)、東京国立博物館、東京国立近代美術館、山種美術館(以上東京都)、京都市立芸術大学、京都市美術館、京都国立近代美術館、大阪新美術館、足立美術館(島根県)、など各館所蔵の麥僊の作品および下絵、素描類、写生帖などの資料について詳細な調査、撮影を行った。麥僊の素描は相当数に上り、改めて綿密な制作過程を確認することができた。
また郷里佐渡では麥僊書簡とゆかりの作品を発見することができた。これらは、今まで公にされてこなかったもので、麥僊の新たな一面を窺わせるに貴重な資料類である。その他、京都府立総合資料館、京都大学人文研究所図書館、京都府立図書館、京都工芸繊維大学図書館、関西学院大学図書館、などにおいて、当時の新聞や雑誌記事を調査し、麥僊作品の情報を探索、収集した。
一方、麥僊が注目した古典作品についても視野を広げ、京都国立博物館、京都考古資料館、奈良国立博物館、京都・奈良・鎌倉の寺社仏閣などの仏像・仏画についても調査を進めた。さらに鏑木清方、上村松園など同時代の人物画を得意とした日本画家についても調査を進めることができた(鏑木清方記念美術館調査、上村松園展観覧、その他文献資料収集など)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

土田麥僊の主な作品は、新潟、東京、京都、大阪、島根と広範囲の美術館に2、3点が散らばったような状況で所蔵され、さらに各作品が大きいため、費用の負担が大きく、なかなか詳細な調査を行うことが出来なかった。今年度はこうした大型作品の特別観覧が科学研究費助成事業により可能となり、国内作品の調査を重点的に行うことができた。
また当時の状況を裏付ける文献資料についても地道な作業を進めることができた。

今後の研究の推進方策

これまで調査が出来ていない作品(主に個人所蔵先)の調査を進められるよう努力する。また作品の保存状況から観覧出来なかった作品についても、所蔵先の協力を得て調査の機会を持ちたい。その他、文献資料を基に麥僊が注目した作品をわかりやすくまとめる。
またこれまでに本研究課題で発見することのできた書簡や作品など新出の資料や、海外所蔵作品についてのデータなど新知見についてまとめていきたい。

次年度の研究費の使用計画

該当なし

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 土田麥僊の人物画について―肖像性と象徴性をめぐる考察―2013

    • 著者名/発表者名
      上田文
    • 雑誌名

      『デザイン理論』

      巻: 62号 ページ: 印刷中

    • 査読あり
  • [学会発表] 土田麥僊の人物画について―肖像性と象徴性をめぐる考察―2012

    • 著者名/発表者名
      上田文
    • 学会等名
      第212回意匠学会研究例会
    • 発表場所
      京都造形芸術大学
    • 年月日
      2012-11-24

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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