本研究では、20世紀前半に全国的な流行を見た近代琵琶楽(薩摩琵琶楽、筑前琵琶楽など)の歴史に関する基礎資料の収集と調査を行った。すなわち、琵琶愛好家のための雑誌『琵琶新聞』(1909-1944)および『水声』(1925-1930)の収録記事のデータベース作成し、また、その他の雑誌類や、演奏会チラシ、写真、名鑑など琵琶関連資料を収集した。その過程で、戦前から活躍していた演奏家たちのまとまった録音資料も発見した。これらの成果と、演奏家のご子孫からの聞き取り、作成データベースを利用した論考を収録した報告書を作成した。
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