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2013 年度 実績報告書

大正期函館圏モダニズム文化の研究―長谷川海太郎・久生十蘭・水谷準を中心に―

研究課題

研究課題/領域番号 23520206
研究機関北海道教育大学

研究代表者

小林 真二  北海道教育大学, 教育学部, 教授 (50292488)

キーワード函館 / 近代文学 / モダニズム文化 / 長谷川海太郎 / 久生十蘭 / 水谷準
研究概要

大正期から昭和初期にかけて函館で刊行された雑誌・新聞・書籍等を中心に、函館市中央図書館所蔵資料を活用して長谷川海太郎、久生十蘭、水谷準および函館圏のモダニズム文化をめぐる状況の調査・研究を実施した。
2013年度には、特に長谷川海太郎(牧逸馬・林不忘・谷譲次)とその関連人物の大正期の活動をめぐる調査・研究に力を注ぎ、従来は青少年期の海太郎の醸成には父・長谷川淑夫の影響が最重要視されてきたが、函館中学校時代の先輩グループを中心に、宣教師や家庭教師など、函館の文化的ネットワークの影響も甚大であり、函館を離れた上京時代の活動(1917~1919)や渡米決行(1920)に大きく寄与したという実態を明らかにした。成果の一部は、講演「函館モダン文化と長谷川海太郎―“一人三人のモンスター”誕生の謎に迫る」(2013年10月15日,函館市文学館)において公表した。
これまで、長谷川海太郎、久生十蘭、水谷準の文学は、いわゆる港町の国際性といった漠然とした特性を除いては、函館の文化とほぼ無縁であるかのように見なされてきたが、本研究では、前述した長谷川海太郎の状況に加え、阿部回漕店に生まれた久生十蘭が海運都市・函館を背景に「船」「ロシア」「海難」などのモチーフを文学に活かしたこと、そうした二人の先輩の具体的な刺激を受けつつ水谷準が文学者として成熟していったことなどを明らかにすると共に、従来埋もれてきた彼等の新資料を多数発見することができた。今後、背景となる函館のモダニズム文化に関する調査・研究をさらに補いつつ、早急に活字化をはかりたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 久生十蘭新資料紹介―『函館評論』掲載「漫舌」その他2013

    • 著者名/発表者名
      小林真二
    • 雑誌名

      函館国語

      巻: 28号 ページ: 50-54

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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