研究課題/領域番号 |
23520209
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
安藤 宏 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (30193113)
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キーワード | 雑誌 / 近代文学 / メディア |
研究概要 |
昨年度に引き続き、近代文学関係のデータベースへのデータ入力作業を行った。 昨年立ち上げた『近代文学大事典』第五巻(新聞・雑誌)のDBの入力が24年度のもっとも大きな作業となった。研究補助者と打ち合わせを行い、誌名、刊行期間、発行所、編集者、主要同人、主な執筆者などの入力を進め、およそ全体の三分の一強まで、入力を進めることができた。このDBは完成後、編集もとである日本近代文学館に寄贈し、利用者の便宜を図る予定であり、将来、同様の新聞・雑誌事典が編まれる場合、その編集作業の重要な基礎データになるものと思われる。さらに、これまで構築してきた『文芸年鑑』『出版年鑑』『雑誌年鑑』とのデータ統合を行うことによって、近代文学研究者、近代メディア研究者にとって、利用価値の高いDBに発展させる予定である。 また、駒場の日本近代文学館の「片岡鉄兵」コレクションの調査を行い、その成果を『日本近代文学館年誌 資料探索』第8号(2013年3月発行)に、「片岡鉄兵資料から見えてくるもの」と題する論文にまとめ、発表した。その執筆の折に、本研究において作成中のデータベースを利用し、昭和十年代に片岡が主宰していた雑誌「小説研究」の意義を明らかにするなど、あらためてその有用性を確認することができた。また、館員との共同作業のもと、従来その存在が知られていなかった「片岡鉄兵追悼文集」の翻刻を行うことができたのも、今後の同館との連携を進めていく上で大きな推進力となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
『近代文学大事典』のDB化作業は順調に進展している。今後、他のDBとの統合が課題となるので、技術者との協議を進めていく必要に迫られている。
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今後の研究の推進方策 |
『近代文学大事典』のDB入力作業を補助者と打ち合わせながら引き続き推し進めていく。今年度中に全体の四分の三まで終えることを目標に、適宜協議を進める。また、DBの統合、検索システムの修正等について、技術者の助言を仰ぐ。
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次年度の研究費の使用計画 |
DB入力作業のための補助者への謝金、技術者のサポートの謝金、DB入力のための必要資料の購入に充てる予定。
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