研究課題/領域番号 |
23520245
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研究機関 | 清泉女子大学 |
研究代表者 |
藤澤 秀幸 清泉女子大学, 文学部, 教授 (20245939)
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研究分担者 |
藤本 勝義 青山学院女子短期大学, その他部局等, 教授 (60156908)
佐伯 孝弘 清泉女子大学, 文学部, 教授 (40255956)
姫野 敦子 清泉女子大学, 文学部, 講師 (90334268)
藤井 由紀子 清泉女子大学, 文学部, 講師 (70551943)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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キーワード | 日本文学 / 怪異 / 幻想 / 源氏物語 / 物の怪 / 世阿弥 / 近世怪異小説 / 泉鏡花 |
研究概要 |
研究会を開催して、研究メンバーの専門分野における「怪異」研究を報告し合った。平成23年度の共通研究テーマとして、中古・中世・近世・近代と通史的に、各時代において「怪異」がどのくらい信じられていたか、信じられていなかったか、を研究メンバーが研究し、その成果を「公開シンポジウム 日本文学の怪異――信じる? 信じない?――」(平成23年10月29日、清泉女子大学)で発表した。中古文学は藤本勝義、中世文学は姫野敦子、近世文学は佐伯孝弘、近代文学は藤澤秀幸、司会は藤井由紀子である。その内容は、『清泉文苑』第29号(平成24年3月15日、清泉女子大学人文科学研究所)に掲載された。藤本勝義「源氏物語と平安朝の物の怪」、姫野敦子「揺れる中世文学――能の大成者、世阿弥を例にして――」、佐伯孝弘「近世前期怪異小説の諸相――「怪異を信じるか否か」という視点から――」、藤澤秀幸「日本近代文学における〈怪異〉と〈幻想〉――泉鏡花を中心に――」の四論文と佐伯孝弘「シンポジウム実現の経緯」、藤井由紀子「シンポジウムの趣旨と概要」から成る。シンポジウムの部分は抜刷を作成して、関連する研究者・機関に送付した。日本文学における「怪異」に関わる情報の整理・統合にむけて、「怪異データベース」と「怪異研究文献目録」の作成を開始した。「怪異研究文献目録」のフォームとマニュアルを時間をかけて検討し決めた。平成27年度に予定している「怪異」に関する国際シンポジウムの準備として、韓国の日本学研究者と具体的な交渉を始めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の平成23年度の計画は、研究会の開催・「怪異データベース」の作成・「怪異研究文献目録」の作成の三点であった。これらは計画通りに実行できた。そのうえに、共通研究テーマで公開シンポジウムを開催し、その内容を活字化して公刊できたこと、および平成27年度の開催する予定の「国際シンポジウム」の準備がスタートできたことの二点は、現在までの達成度が当初の計画よりも進展していることの理由である。
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今後の研究の推進方策 |
計画通りに推進することを主眼とし、可能ならば再度「公開シンポジウム」を開催したい。また、平成27年度の「国際シンポジウム」が成功するように確実に準備をしていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
計画通りに使用していく。
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