研究課題/領域番号 |
23520256
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研究機関 | 椙山女学園大学 |
研究代表者 |
飯塚 恵理人 椙山女学園大学, 文化情報学部, 教授 (00232132)
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研究分担者 |
三木 邦弘 椙山女学園大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (80174001)
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キーワード | 東海地域 / 能楽 / 資料収集 / デジタル化 / アーカイブ / SPレコード / ホームページ / データベース |
研究概要 |
名古屋を中心とする東海地域は、「芸どころ」と呼ばれ、全国的に見て現在でも能楽の盛んな地域である。そして近世に尾張藩や藤堂藩が御役者を抱えるなどして保護した流儀が、現在でもその土地に根付いている。本研究は関ヶ原の戦い以降、幕藩体制が作られてから現在に至る東海地域の能楽の歴史を資料に基づき明らかにし、またその資料を広く利用できるようデータベース化すことを目的とする。①近世については幕府・藩の能楽に関する保護と管理の実態を、尾張藩御役者・愛好者の子孫が所蔵する伝書、能番組の整理から明らかにする。②明治以降については、新聞・雑誌記事の整理と能番組の整理、写真・録音の収集とデジタル化から明らかにする。①については蓬左文庫所蔵の国秘録の代替わり能に関する文書を翻刻し、代替わり能が能の鑑賞を目的とするのではなく、藩士や御用達の商人・寺院・神社禰宜などの「身分秩序確認の」場であることを確認できた(原稿作成中。)②については明治以降観世宗家・梅若家・宝生家など「東京の劇団」の東海地域進出が盛んとなる。どの流儀でも東海地域の「土地の伝承」が薄らいで「東京の家元の演じ方・謡い方」で演じられるようになるがSPレコード・ラジオ放送が「東京の家元の模範演奏教材」写真が「能・狂言のの扮装見本」として用いられていたことを音源のデジタル化と著作権の消滅したものについてはホームページによる配信、著作権・所蔵権の残る物については椙山女学園大学・神戸女子大学古典芸能研究センターに寄贈するハードディスクへの管理から明らかにする道筋をつけた。(成果の原稿は現在作成中)
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