研究課題/領域番号 |
23520276
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
澤田 真一 弘前大学, 人文学部, 准教授 (30250624)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | ポストコロニアリズム ニュージ-ランド / マオリ文学 ニュージーランド |
研究概要 |
本研究は、ニュージーランドにおいて、多文化・多民族の共生を希求し、可能にするポストコロニアル(植民地主義後)アイデンティティが形成されていく過程を、ニュージーランドの先住民族マオリの文学に焦点をあて、解読することを通じて究明することを目的とする。当該年度は主に以下の活動を行った。1.「日本ニュージーランド学会第18回研究大会」に参加し、研究者間での情報の交換をするとともに、早稲田大学において資料の収集を行った。(H23.6.17~H23.6.19)2.ウエリントンのヴィクトリア大学において開催された「NZSSJシンポジウム2011」に参加し、当該年度の研究対象であるマオリ作家ケリ・ヒュームについての研究発表を‘Decoding Keri Hulme's Hooks and Feelers'と題して行った。ニュージーランド人研究者と情報交換を行うとともに、同大学図書館において研究及び資料の収集をした。(H23.8.5~H23.8.29)3.オークランド大学、およびオークランド工科大学において研究及び資料の収集を行った。オークランド大学では、マオリ文学の第一人者であるウイティ・イヒマエラ氏にインタビューを行い、彼の主な作品に関しての貴重な情報を得、オークランド工科大学では、パレ・ケイハ教授より、主にマオリの宗教および哲学的概念について助言をいただいた。(H.24.3.14~H24.3.23)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、ニュージーランドでの研究及び資料の収集を実施することができた。また、マオリ人作家ウイティ・イヒマエラ氏に対してのインタビューも行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は初年度に収集した資料、データを利用した研究を、主に国内で行う。平成24年度は、田舎に息づく無垢のマオリ社会を描いたといわれるイヒマエラ第一期(1972~1975)の著作、及び10年間の執筆停止後に、政治色を強めて蘇った第二期(1986~2004)の著作を主たるテキストとして研究を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度の研究費30万円は、主に物品の購入に充てる。
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