• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実施状況報告書

イギリス国民意識形成に果たすイギリス文学の公共的性質の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23520311
研究機関大分大学

研究代表者

園井 千音  大分大学, 工学部, 准教授 (70295286)

研究分担者 園井 英秀  九州大学, 人文科学研究科(研究院), 名誉教授 (00069709)
キーワード英文学 / 西洋思想史 / 宗教 / 哲学 / 西洋史
研究概要

今年度は19世紀から20世紀までのイギリス文学の文学的主題と社会的政治的思想及び国民意識形成との関連を検証し、第一に19世紀イギリス文学の性質について次の(イ)~(ハ)についての分析を行った。なお、(イ)、(ロ)における思想的分析については研究分担者園井英秀九州大学名誉教授との研究協力により行った。(イ)ジョン・スチュアート・ミルなどの記述におけるイギリス社会の社会的思想的検証と解釈及びイギリス国民意識との関連を検証。(ロ)マシュー・アーノルドなどを中心としたイギリス文化批評の思想的分析とイギリス国民意識の再構築の主題を検証。(ハ) (イ)及び(ロ)の検証結果と前年度までの研究結果を相互検討し、19世紀イギリス文学と文化的思想の特質についてまとめた。
第二に20世紀イギリス文学について、次の(イ)~(ハ)についての分析を行った。なお、本課題のモダニズム関連に関する分析は研究分担者園井英秀九州大学名誉教授との研究協力により行った。 (イ)20世紀初頭ジョージ王朝詩から戦争詩文学の再検討、及びモダニズムと反モダニズムとの角逐とイギリス文学におけるコモンセンスの復活の関連を検証。(ロ)20世紀前半より1960~70年代イギリス文学における宗教的主題の分析。(ハ)今年度は研究最終年度予定のため、前年度までの研究結果をまとめた。
以上の研究に関する資料収集及び分析のため、国内図書館施設及び大英図書館、イギリスケズウィック博物館などにおいて検証を行った。また研究成果の一部を国際学会及び国際学会誌論文において発表した。
またこの総括の過程で、イギリス文学の哲学的コンテクストにおいて分析中、19世紀から20世紀イギリス文学と国民意識形成の関係においてより詳細な思想的資料の収集と分析が必要となったため、研究総括を次年度に行うこととした

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

おおむね計画通り順調に進んでいる。今年度は19世紀から20世紀までのイギリス文学の文学的主題と社会的政治的思想及び国民意識形成との関連を検証した。19世紀イギリス文学の性質についてジョン・スチュアート・ミル、マシュー・アーノルドなどを中心とした記述におけるイギリス社会の社会的思想的検証と解釈及びイギリス国民意識との関連を検証し、イギリス文化批評の思想的分析とイギリス国民意識の再構築の主題を検証。20世紀イギリス文学について、20世紀初頭ジョージ王朝詩から戦争詩文学の再検討、及びモダニズムと反モダニズムとの角逐及びイギリス文学におけるコモンセンスの関連を検証した。さらに20世紀前半より1960~70年代イギリス文学における宗教的主題の分析した。
今年度は研究最終年度予定のため前年度までの研究結果をまとめた。この総括の過程において19世紀から20世紀イギリス文学と国民意識形成の関係においてより詳細な思想的資料の収集と分析が必要となったため、研究総括を次年度に行うこととした。

今後の研究の推進方策

おおむね、研究計画通り進める。次年度は今年度までの研究結果をふまえ、(1)研究総括の過程でより詳細な分析が必要であると判明した19世紀~20世紀までのイギリス文学の文学的主題と哲学的コンテクストの関係においてさらに詳細な資料収集及び分析を進め(2)18世紀~20世紀までのイギリス文学の国家意識形成と公共的性質においての総合的検証をする。(3)本研究結果については『イギリス国民意識形成に果たすイギリス文学の公共的性質の研究』として刊行準備を進める。この間、本研究領域を対象とする学会発表も予定する。このため、次年度における19世紀から20世紀ヨーロッパにおけるより詳細な思想的資料の拡充及び分析、整理、関連分野の学会に出席するための研究費(旅費、物品費、謝金)の繰り越しが必要となった。

次年度の研究費の使用計画

今年度19世紀~20世紀イギリス文学における哲学的コンテクストにおいて歴史的、社会的分析と研究総括を行う予定であったが、思想的資料を分析中、19世紀~20世紀イギリス文学と国民意識形成の関係において、イギリス文学と社会思想との関係におけるより詳細な資料収集及び分析が必要となることが判明した。これらの研究分析と必要学会などへの出席また研究総括を次年度に延長する。
次年度は今年度の研究総括過程においてさらに研究分析が必要となった19世紀~20世紀イギリス文学と国家意識形成の関係における哲学的社会的資料拡充と分析、関連分野の学会に出席するための研究費のために必要な研究費((旅費、物品費、謝金)を繰り越す。次年度は今年度までの研究結果の再整理と特に19世紀~20世紀までのイギリス文学の公共的性質と国家意識形成との関連においてまとめ、最終的な18世紀~20世紀までのイギリス文学の思想的分析とその公共的性質について研究総括を行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Romantic Britons:National Identity in the Writings of Coleridge and Southey2013

    • 著者名/発表者名
      Chine Sonoi
    • 雑誌名

      The Coleridge Bulletin

      巻: 41 ページ: 75-84

    • 査読あり
  • [学会発表] The Rise of the British National Identity in the Writings of Southey from 1800s to 1820s2013

    • 著者名/発表者名
      Chine Sonoi
    • 学会等名
      Robert Southey and Romanticism: The Lake School in Context
    • 発表場所
      Keswick, U.K.
    • 年月日
      20130729-20130731

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi