研究課題
日本およびイギリスのシェイクスピア上演における異性配役の身体を比較するために、二国の現代演劇における異性配役の事例を調査し、文献調査の結果である理論と絡めて分析し、以下の研究活動および情報公開活動を行った。研究活動宝塚歌劇団における男性の表象を調査するため、『ロミオとジュリエット』他代表的な公演を視察した。また、劇団柿喰う客による「女体シェイクスピア・シリーズ」の『リア王』を視察した。男性のよる女性の表象に関しては、彩の国さいたま芸術劇場オールメール・シリーズの『ヴェニスの商人』、Dステによる『十二夜』やスタジオライフの公演他も視察した。また、日本の伝統芸能における異性装を調査するため、歌舞伎公演も視察した。平成25年6月21日~23日には、日本演劇学会大会「宝塚歌劇と世界の音楽劇」に出席した。平成26年3月10日~16日には、イギリスにてオールメール劇団プロペラによる『真夏の夜の夢』および『間違いの喜劇』の視察、および劇場アーカイブにて資料収集を行なった。情報公開活動ダブリングにおける異性装を含んだ上演の例として、グローブ座による『間違いの喜劇』を検証し、英文の論文「Reconsidering ‘Doubling’: the case of Globe on Tour’s Comedy of Errors (2009-2011)」を発表した。女性による道化の表象の分析を含む論文「Learの道化のアフターライフ:Antony Sherおよびそれ以降の道化の表象」を発表した。また、日本シェイクスピア協会主催第52回シェイクスピア学会では、「シェイクスピアの「異性配役」を再考する」と題したセミナーのコーディネーターを務め、宝塚における男性表象と女性表象の関係に関する論文を口頭発表した。現在、このセミナーの論文すべてを含めた、当該研究のまとめともなるべき単行本の準備を進めている。
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人間科学研究
巻: 11 ページ: 1-20
The Journal of Arts and Humanities (JAH)
巻: Vol. 2, no.6 ページ: 105-115