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2013 年度 実施状況報告書

シェイクスピア演劇とイスラム世界

研究課題

研究課題/領域番号 23520340
研究機関同志社大学

研究代表者

勝山 貴之  同志社大学, 文学部, 教授 (30204449)

キーワードシェイクスピア / イスラム / 地中海 / 他者 / アイデンティティ
研究概要

この研究は、地中海貿易をとおしてイングランド人がいかなる異教徒と遭遇し、そうした他者との遭遇によって、いかにしてプロテスタント・イングランド人としての自己を確立しえたかという問題を、シェイクスピアの劇作品の分析から解明しようとするものである。
平成25年度は、24年度に引き続き、資料収集をすることにより研究を進め、近年出版された文献および学術雑誌に掲載された論文の収集を行なった。
近代初期のエジプトは、オスマン・トルコの侵略を受け、ムーア人、トルコ人、ユダヤ人などの異教徒が移住してきたことから、多くのエジプト人たちは他国へ逃れた。彼らの一部は流浪の民となってイングランド社会にも入り込んだという。この事実を当時の資料にをとおして検証しながら、シェイクスピアの『アントニーとクレオパトラ』のに描かれたエジプト表象を考察した。研究は、「『アントニーとクレオパトラ』とエジプト―近代初期英国におけるエジプト表象と劇作家の手法―」と題する論文として、同志社大学英文学会に投稿し、査読の結果、『主流』第75号に掲載された。
以前に科学研究費の支援を受けて調査・研究を行い、その後、更なる研究を重ねて、書物の形に仕上げた『英国地図製作とシェイクスピア演劇』が、平成25年度福原英米文学賞(出版助成)に選ばれた。平成26年度中の出版を目指して準備中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画を部分的に修正しながらも、おおよそ予定どおりの資料収集と研究成果をあげることができた。

今後の研究の推進方策

Cambridge UniversityのClare HallのVisiting Fellowに応募したところ、幸いにも2014年9月から2015年8月までの期間Visiting Fellowとして招かれることとなった。同志社大学から1年間の在外研究が許可されており、英国で研究を続ける予定である。現在、執筆中のシェイクスピア喜劇に関する2編の論文の完成を目指したい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 「『アントニーとクレオパトラ』とエジプト―近代初期英国におけるエジプト表象と劇作家の手法―」2013

    • 著者名/発表者名
      勝山貴之
    • 雑誌名

      主流』

      巻: 75号 ページ: 49-79

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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