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2014 年度 実績報告書

エミリ・ディキンスンと日本

研究課題

研究課題/領域番号 23520348
研究機関神戸女学院大学

研究代表者

鵜野 ひろ子  神戸女学院大学, 文学部, 教授 (30145718)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2015-03-31
キーワードエミリ・ディキンスン / ペリーの日本遠征 / 植物標本 / 日本の花 / 日米文化交流 / ウィリアム・クラーク / 新島襄
研究実績の概要

平成26年2月にハーバード大学植物標本資料館(HUH)で、ペリーの日本遠征中に集めた標本のリストとエミリ・ディキンスンの標本のリストに共通にある14種の標本を探した結果、存在が知られていなかった標本を何点も発見した。7種については、当時、日本遠征以外に入手は不可能であった。詩人の父親が日本遠征を推進したDaniel Websterと交流があったこと、実際に採取したSamuel Williamsも彼と関係のあるAmerican Boardから派遣されていた宣教師であったこと、標本がワシントンに届いた直後に詩人が当地を訪れていたこと、その直後に自宅に温室を造ったこと等から、彼女が日本遠征隊の標本の一部を手に入れた可能性が高いという結論に達した。
一方、William Clarkも植物標本を作成していたこと、ディキンスン家の近所に住んでいたこと、アマスト大学の化学及び植物学の教授であったこと、ほぼ同時期に自宅に温室を造っていたこと等から、詩人は彼と交流があり、彼を通しても外来種を手に入れていたと思われる。これらは拙論「エミリ・ディキンスンと日本の花」(2-1)及び(2-2)に発表した。
平成27年3月にHUHで再調査の結果、さらに2種見つけ、またAmerican Boardとの関係についても資料を発見したので、今年中に発表の予定である。
当初はディキンスンがWilliam Clarkや新島襄を通じて日本について知識を得ていたと推測し、日本についてどのような知識があって、それがどのような影響を彼女に与えたかを研究する予定であった。しかし生前、園芸家として知られていた彼女の植物標本から彼女と日本の花との関係が判明し、その調査に時間を取った。途中、私と母の病気治療もあったので、収集した新島襄等の関連資料は未整理のままである。今後、資料を整理し、その影響等について発表する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] エミリ・ディキンスンと日本の花(2-1)2014

    • 著者名/発表者名
      鵜野ひろ子
    • 雑誌名

      神戸女学院大学論集

      巻: 61.1 ページ: 155-167

  • [雑誌論文] エミリ・ディキンスンと日本の花(2-2)2014

    • 著者名/発表者名
      鵜野ひろ子
    • 雑誌名

      神戸女学院大学論集

      巻: 61.2 ページ: 195-214

  • [学会発表] Emily Dickinson and Japanese Flowers2015

    • 著者名/発表者名
      Hiroko Uno
    • 学会等名
      Society for the Study of American Women Writers
    • 発表場所
      Sheraton, Philadelphia, USA
    • 年月日
      2015-11-04 – 2015-11-08

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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