a) 第二次世界大戦中に東アジアへ亡命したユダヤ人の文献目録作成のため、文書館等にて資料収集を行い、前段階の研究を2011年に出版した。これに関連し、戦中の日本のユダヤ人に対する見解について分析した。b) 文学研究・文化理論の観点では、「ハイブリッド性」と「超文化性」の概念について議論した。これまでの二分化された研究視点に対し、今日では異質なものが文化の要素と見なされ、亡命・移民文学はもはや文化的にマージナルな現象ではない。c) 東アジアへの亡命テキストを文化的革新性という観点からポジティブに読み、「亡命の文化テキスト」として描き出した。
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