ヨーロッパ文学における叙事詩的叙述技法の展開に関する比較文学論的研究

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23520396
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: ヨーロッパ文学(英文学を除く)
• 研究機関: 国際基督教大学
• 研究代表者: 佐野 好則 国際基督教大学, 教養学部, 上級准教授 (50295458)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2013
• キーワード: 叙事詩 / 西洋古典学 / 比較文学 / 叙述技法 / ホメーロス / ギリシア悲劇 / ウェルギリウス / 牧歌

研究概要

本研究は、ホメーロス叙事詩の叙述技法に関する基礎的領域と、西洋古典文学作品およびヨーロッパ文学作品における叙事詩的要素の受容を比較文学的に検討する応用的領域からなる。
基礎的領域の研究としては、『イーリアス』・『オデュッセイア』のメインプロットの中に様々な神話的題材を盛り込む叙述技法を中心に分析・検討を実施した。
応用的領域の研究としては、叙事詩的叙述技法および叙事詩的な自然観・文明観の西洋古典文学作品およびヨーロッパ文学作品における受容をギリシア悲劇、哲学的著作、ローマ文学、さらにヨーロッパ文学の代表的な作品を取り上げて、実証的な検討を実施した。

研究成果

• [雑誌論文] The First Stasimon of Sophocles' Antigone (332-375) : Comparison with Texts on Cultural Progress (2014)
  • 著者名/発表者名: Yoshinori Sano
  • 雑誌名: Japan Studies in Classical Antiquity 巻: 第2巻 ページ: 31-46
  • 査読あり
• [雑誌論文] The Backgrounds of Plato's Definition of Justice in Republic 4 (2013)
  • 著者名/発表者名: Yoshinori Sano
  • 雑誌名: Dialogues on Plato's Politeia (Republic), International Plato Studies 巻: 第31巻 ページ: 361-365
  • 査読あり
• [雑誌論文] ホメロス研究における新分析論―伝統に対する詩人の創造をめぐって (2012)
  • 著者名/発表者名: 佐野好則
  • 雑誌名: 近代精神と古典解釈:高等研報告書 巻: 第1102巻 ページ: 89-98
• [学会発表] The First Stasimon of Sophocles' Antigone : Comparison with Texts on Cultural Progress (2012)
  • 著者名/発表者名: Yoshinori Sano
  • 学会等名: Freedom and the State : Plato and the Classical Tradition
  • 発表場所: Classics Centre, Oxford University
  • 年月日: 2012-08-06
• [図書] パストラル―牧歌の源流と展開 (2013)
  • 著者名/発表者名: (共著)川島重成、茅野友子、古澤ゆう子、安村典子、並木浩一、河島思朗、佐野好則、金澤正剛
  • 総ページ数: 288頁(佐野好則、211-230頁)
  • 出版者: ピナケス出版
• [図書] From Judah to Judaea : Socio-Economic Structures and Processes in the Persian Period (2012)
  • 著者名/発表者名: (共著)J.U.Ro, Y.Levin, A.Faust, A.Fantalkin, O.Tal, Yoshinori Sano
  • 総ページ数: x+216頁(Yoshinori Sano, 197-204頁)
  • 出版者: Sheffield Phoenix Press
• [備考] ①(書評)佐野好則、「Noriko Yasumura, Challenges to the Power of Zeus in Early Greek Poetry」、『西洋古典学研究』、査読有、第61巻、2013年、125-127頁
• [備考] ②(書評)佐野好則、「M.L.West, The Making of the Iliad: Disquisition and Analytical Commentary」、『西洋古典学研究』、査読有、第60巻、2012年、123-125頁