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2015 年度 実績報告書

ドイツ語圏の演劇におけるポストモダン美学の浸透

研究課題

研究課題/領域番号 23520403
研究機関立教大学

研究代表者

新野 守広  立教大学, 異文化コミュニケーション学部, 教授 (00228131)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2016-03-31
キーワード国際情報交換
研究実績の概要

前年度に引き続き、1960年代以後に生まれたルネ・ポレシュ、ファルク・リヒター、アルミン・ぺトラス、マリウス・フォン・マイエンブルク、デーア・ローアー、エーヴァルト・パルメツホーファー、ルーカス・ベアフス、ローラント・シンメルプフェニヒらの劇作家たちの戯曲を幅広く入手し、彼らの表現活動の実態を把握する作業を継続するとともに、近代以降のドイツ語圏演劇の歴史の中に彼らの活動を位置づける作業を行った。
また昨年度以来、分析対象をドイツ語圏の劇作家に限定せず、日独比較も行うように心がけてきた。昨年度はドイツ語圏のリミニプロトコルと日本の清流劇場の表現活動の政治性を比較する論考を発表したが、本年度は日本におけるハイナー・ミュラーの受容についての査読論文をドイツの大学の研究雑誌に発表し、ドイツと日本の政治風土の違いを演劇作品の上演の分析を通して明らかにすることができた。
五年間を通して、劇作家一人ひとりの表現活動の個性を同時代の作家たちの活動から際立たせる違いに着目し、そこから一人ひとりの個別活動を分析する作業を続けてきたが、ようやく本年度に、伝統的なドラマ構造への批判が顕著に観察される世代が登場するきっかけとなった重要な作家の一人であるハイナー・ミュラーに着目し、彼の作品が日本でどのように受容されたのかを考察することができた。このことは最終年度にふさわしい成果であると考えている
今後は、ポストドラマ演劇の潮流が進むドイツ語圏の演劇において、一見正反対に見える文学的ドラマが再生する傾向を取り上げ、その背景の分析を行う計画である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Deutsches Theater in einer urbanisierten Konsumgesellschaft. Die Rezeption der Werke Heiner Müllers in Japan.2015

    • 著者名/発表者名
      Morihiro Niino
    • 雑誌名

      Bamberger Studien zu Literatur, Kultur und Medien

      巻: 13 ページ: 119-134

    • 査読あり
  • [図書] ドイツ文化55のキーワード2015

    • 著者名/発表者名
      宮田眞治/畠山寛/濱中春(編)、新野守広、伊藤秀一、岩本剛、海老根剛、大野寿子、大宮勘一郎、岡本和子、荻原耕平、桂元嗣、川島隆、川中子義勝、國重裕、粂川麻里生、小林和貴子、斉藤渉、佐藤成基、菅利恵、高田博行、武田利勝、竹峰義和、田野大輔、田村和彦、中丸禎子、浜崎桂子、林志津江、福間具子、増本浩子他5名
    • 総ページ数
      244(168-171)
    • 出版者
      三元社

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公開日: 2017-01-06  

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