研究課題『1800年前後のドイツにおける「リベラル・アーツ」』のもとに、1790年代から1810年までの時期のドイツの哲学者(カント、フィヒテ、シュライアマハー、W・フンボルト、シェリング)と文学者(ゲーテ、シラー、ノヴァーリスなど)の大学論・学問論を研究している。 平成26(2014)年度には、9月2日から17日の約2週間、オランダ、ドイツ東部で調査研究を行った。オランダではヘルメス学図書館を訪ね、ドイツ東部ではノヴァーリスの生家にある初期ロマン派研究センター、ヴァイマールのゲーテ博物館で調査した。イェーナにほぼ一週間滞在し、18世紀末のドイツ初期ロマン主義者(ノヴァーリス、シュレーゲル兄弟など)、シラーとゲーテ、フィヒテやシェリングのような哲学者に関し、実地調査、文献調査を行った。イェーナは、当研究課題の中心地であり、フィールドワークによる収穫が豊かにあった。 平成27(2015)年3月2日から15日にかけての約2週間、ドイツ西部のマールバッハの文学資料館(Deutsches Literaturarchiv Marbach)に滞在し、調査した。とくにシラーに関して研究をすすめた。この文学資料館は研究者向けに仕事しやすい環境を提供している。 日本ヘルダー学会、日本シェリング協会、青山学院大学総合研究所「キリスト教大学の学問体系論」プロジェクト及び青山学院女子短期大学総合文化研究所「リベラル・アーツの比較研究」プロジェクトのメンバーと、当研究課題について意見交換する機会を与えられ、考えを深めることができた。 平成26(2014)年度には、このテーマに関する研究発表として、論文を2つ発表した。
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