研究課題/領域番号 |
23520421
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
四方田 千恵 (垂水 千恵) 横浜国立大学, 留学生センター, 教授 (70251775)
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研究分担者 |
白水 紀子 横浜国立大学, 都市イノベーション研究院, 教授 (10196628)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 国際研究者交流 / 台湾 / 日本表象 / 翻訳 / セクシャリティ / 国際情報交流 / クイア文学 / 歴史記憶 |
研究概要 |
(1)国家的歴史記憶における日本表象とセクシュアリティの重層性(2)台湾現代文学と日本文化との間テクスト性 の解明という目標達成のため、第1回(6月27日、横浜国立大学における公開研究会開催)題目:邱妙津作品におけるセクシュアリティ表象と村上春樹の「引用」をめぐって 報告者:四方田千恵(垂水千恵)(研究代表者) コメンテーター:白水紀子(研究分担者)において、研究代表者が、本研究会の基調報告を行い、研究分担者、および連携研究者とともに研究の理論的方向付けを行った。また、第2回(2月4日)研究会は国際ワークショップという形を取り、作家紀大偉の基調講演会および6本の報告論文を元に、研究交流を行った。参加者は国内の研究分担者・連携研究者に加え、張文薫(台湾大学)、劉亮雅(台湾大学)、の二人の海外研究協力者も参加、さらには国内外の研究者30名あまりも参加、活発な研究交流を行った。3月には研究分担者白水紀子と研究協力者西端彩が台湾へ調査に赴き、作家甘耀明のインタビューを行った.その成果は、日本台湾学会第14回学術大会分科会企画「現代台湾文学・映画における日本「再」表象のポリティクス」(企画責任者・垂水千恵)で公表される予定である。その他、研究代表者四方田千恵(垂水千恵)は国際シンポジウム((1) 台湾中央大学主催;「原住民飲食文學與文化國際學術研討會」20 11年5月27日、28日 中央研究院人文社会科学研究中心亜太地域研究専題中心主催;「『日本文学中的台湾』国際学術研討会」2011年10月7日)において2回の報告を行った。研究分担者白水紀子は(1)陳雪著 /白水紀子訳「橋の上の子ども」 現代企画室 219頁 2011年(2)陳玉慧著/白水紀子訳「女神の島」 人文書院 333頁 の2冊の翻訳を上梓した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究分担者白水紀子が(1)陳雪著 / 白水紀子訳「橋の上の子ども」 現代企画室 219頁 2011年(2)陳玉慧著/白水紀子訳「女神の島」 人文書院 333頁 の2冊の翻訳を上梓したことにより、研究成果を翻訳を通じて公開する、という目的が、当初の計画以上に早く達成できた。また、公開研究会を通じての研究成果の公表についても、第2回研究会を国際ワークショップという当初の計画以上に大規模な形で実現できた。台湾における研究会は、研究代表者が2回の国際シンポジウムに参加することによって、よりインパクトのある形で成果を発信することが可能となった。以上の理由により、達成度は当初の計画以上に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
今年度も2011年度と同様、年2回の公開研究会を通じての研究成果の発信を目指す。特に今年度は国内外の台湾研究者が一堂に会する日本台湾学会第14回学術大会において、分科会企画「現代台湾文学・映画における日本「再」表象のポリティクス」(企画責任者・垂水千恵)を実施、広く成果を発信する予定である。 また、共同で台湾に調査に赴くとともに、その機会を通じて台湾側研究協力者と連携した国際ワークショップを開き、成果を発信する。 さらには個別に国際シンポジウムに参加し、成果を発信する。2012年5月には研究代表者四方田千恵(垂水千恵)が国立東華大学主催の第五屆文學傳播與接受國際學術研討會に参加、「紀大偉對大島渚作品之接受」をテーマに報告することが決定している。
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次年度の研究費の使用計画 |
2011年度には研究代表者が台湾側の招聘を受けたため、当初予定していた旅費の一部を次年度に回すことができた。 2012年度は日本台湾学会第14回学術大会において、海外研究協力者張文薫をコメンテーターとして招くための旅費に使用する。 また、2011年度の紀大偉に引き続き、作家講演会を企画するため、その招聘費用・講演謝金としても使用の予定である。 さらには、共同で台湾に調査に赴くとともに、その機会を通じて台湾側研究協力者と連携した国際ワークショップを開き、成果を発信するための旅費として、使用する予定である。
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