研究課題/領域番号 |
23520456
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
高垣 敏博 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (00140070)
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研究分担者 |
R・TINOCO Antonio 上智大学, 外国語学部, 教授 (80296889)
宮本 正美 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (20131477)
上田 博人 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (20114796)
福嶌 教隆 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (50102794)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 統語論 / 言語地理学 / 方言学 / パラメター |
研究概要 |
本研究はスペイン語の統語研究(叙法、代名詞、関係詞、指示詞、語順、ボイスなど)などの本質を探るべく、スペインおよびラテンアメリカを含む広範なスペイン語圏の主要地点における、一定人数に対するアンケート調査をもとに分析、研究することをめざしている。これまで約10年間スペイン9大学、ラテンアメリカ(北米メキシコ、中米コスタリカ、また南米ではアルゼンチン、チリ、パラグアイ、ウルグアイ、ボリビア、ペルー、エクアドル、コロンビア、ベネズエラ)の11カ国13大学にて調査を実施、その成果は報告書ならびに研究分担者のHPなどで公表し、学会などでも報告をしている。 今期3年間の初年度および2年度はいまだ調査実施にいたっていない、カリブ海域および中米の国々でのアンケート調査を予定していた。しかしながら、これまでのように実施条件が整わなかった。治安、社会体制、あるいは当該大学に信頼できる研究者を得ることができない、などの諸事情によるものであった。なお分担者1名がスペインで未調査のサラマンカ大学にて調査を実施した。 次年度に向けてその後準備を進めており、プエルトリコ、キューバ、あるいは中米のいずれかの国などでの調査が可能になるものと期待している。 このような事情により、今年度は研究分担者の1名はスペインで未調査の地域の1大学にてアンケート調査を実施、他の分担者は国際学会にて発表。また、来年度以降の調査や研究方法の向上などについて国内での打ち合わせを2度行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究と同趣旨の研究はすでに3回継続し、今期で10年目に入った。現代スペイン語の統語論の本質を、言語の地理的バリエーションという観点から探る試みである。これまでスペイン圏の20を超える地点・大学にてアンケート調査を実施し、500名ものインフォーマントに対しそれぞれ100をこえるスペイン語文のアンケート調査を実施してきた。そこで得られたデータは分担者のHPで公表し、学会、論文などで発表している。従来のスペイン語の方言区画に加え、扱われている文法の個々のテーマに新しい分析の視点を与えていると考える。
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今後の研究の推進方策 |
現地におけるアンケート調査によるスペイン語の文法研究が目標であり、これまでスペイン語圏20箇所余りで実施してきた。しかし、残念ながらその範囲は広く、未調査の地域も少なくない。スペインでは北西部の調査点が少ない。またラテンアメリカではカリブ海域・中米諸国、米国内のスペイン語話者に対する調査はほとんど実現できていない。今後はこのような地域でのアンケート調査を継続し、地理的にバランスのとれた調査をめざしていく。また、スペインの専門家による現調査研究の評価も必要である。24年度は、中南米の2か国における現地調査、およびスペインから研究者の招へいを予定しているので、繰り越した研究費を補てんし実現していきたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究代表者、および分担者1名とでカリブ海域のプエルトリコ、キューバあるいは中米の国でのアンケート調査を実施する。また北米での調査も視野に入る。さらにこれまで得られたデータから文法研究を国内外の学会で発表する。またデータ分析や文法研究の方法論について話し合うために国内打ち合わせなども必要になる。以上の計画に研究費を使用したい。また、スペインから言語研究者を招へいし現在まで推進してきた調査研究の評価をしてもらうために、2か国で予定している現地調査と合わせて23年度の繰り越し研究費および24年度の研究費を合わせて活用させていくことになる。
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