研究課題/領域番号 |
23520480
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研究機関 | 関西外国語大学 |
研究代表者 |
橋本 功 関西外国語大学, 外国語学部, 教授 (10022378)
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研究分担者 |
八木橋 宏勇 杏林大学, 外国語学部, 講師 (40453526)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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キーワード | ヘブライ語聖書 / ギリシャ語訳聖書 / ラテン語訳聖書 / 英訳聖書 / イディオム / 相同性 / 認知的アプローチ |
研究概要 |
1. 研究代表者 橋本 功 研究室所蔵のヘブライ語聖書、ラテン語聖書、古英語聖書、近代英語訳聖書、現代英語訳聖書からデータを収集し、ケンブリッジ大学で同大学所蔵の各原典と比較・対照すると共に、関係資料を収集した。同時に、関係学者とデータの分析方法を議論した。その成果の一部は以下の国際誌で公表されている。(1) "The development of compound numerals in English Biblical translations."Middle and Modern English Corpus Linguistics: A multi-dimensional approach,(eds.) M. Manfred, et al. Amsterdam: John Benjamins Publishing Company. 2012(Pp. 49-58).2.研究分担者 八木橋 宏勇 収集したデータを分析し、既存の理論の妥当性について第一段階の検証を行った。その成果の一部は以下の公表論文の基礎データになっている。 (1)「比較広告の日米比較―説得のディスコースと好まれる伝達方略」.『杏林大学研究報告教養部門』第29巻.2012. 杏林大学.Pp. 137-146. (2)「実践的イディオム学習への認知的アプローチ」.『杏林大学外国語学部紀要』第24号.2012. 杏林大学外国語学部.Pp. 265-282. (3)「英語と日本語に現れる言語と文化の相同性」.『言語文化研究』(桜美林論考)第3号.2012. 桜美林大学Ppp. 61-80.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
関係文献からのデータ収集、ケンブリッジ大学図書館での文献収集及び研究分担者とのデータ分析作業は順調であり、これらに基づく研究成果の公表は国の内外で行った。
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今後の研究の推進方策 |
前年度に引き続き、ヘブライ語聖書、ギリシャ語訳聖書、ラテン語訳聖書、英訳聖書からデータを収集・分析し、メタファ理論の妥当性を追求すると共に、国の内外で関連文献をの収集を行い、途中経過を含めた成果の公表をする。
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次年度の研究費の使用計画 |
(1) 研究代表者はヘブライ語聖書、ギリシャ語訳聖書、ラテン語訳聖書、英訳聖書のデータ及び関連文献の収集を行う。 (2) 当初の資料収集計画にはなかったが、研究代表者はヘブライ語から翻訳されたラテン語訳聖書やギリシャ語訳聖書の翻訳伝統についての資料収集を強化するために、スペインの関係大学(コンプルテンセ大学、コルドバ大学、セビリア大学、セビリア大学、バルセロナ大学)及びマドリッド国立図書館で資料及び文献の収集を行う。これは、本研究課題の遂行中に、15世紀にスペインで初めて出版された多重訳聖書(The Complutensian Polyglot Bible) とその注釈がそれ以降の翻訳方法と翻訳表現に影響を及ぼしたと考えられ、それに関わる資料及び文献の収集が本研究課題の遂行にとって有意義であると判断したためである。 (3) 研究分担者はデータの分析を行い、主に共時的視点で構築されてきた現在のメタファ理論の妥当性を、通時的視点から検証する。また、ハンガリー(エトヴェシュ・ロラーンド大学)を訪問し、メタファ研究で著名なZoltan Kovecses教授と研究成果について意見交換し、成果を取りまとめる。 (4) 当初の研究成果の公表計画にはなかったが、D. Crystalが出版した研究書Begat (OUP. 2010)は英訳聖書のイディオムと比喩に関わる最新の研究書であるので、本研究課題を遂行しながらこの研究書を精査し、この研究書に本研究課題の遂行中に発見した新しい知見を注釈として加え、翻訳書として出版する。それによって、本研究課題から得られた成果を広く、かつ、効果的に社会に公表する。
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