本研究は、現代ムンダ語の口語データを収集するフィールドワークとデータ分析に基づいて文法構造の体性的を明らかにすることを主目的とした。具体的にナグリ方言を対象とし、研究者は東インドのジャールカンド州州都 Ranchi を5回ほど訪れて調査を実施した。 当該言語は本研究以前が手懸けていたが、本研究によってその文法構造の記述などの点で相当の理解が進み、他動詞性標識として既に知られていた -n vs. -d に加え、印欧語に見られる -o vs. -e といった Ablaut に相当するような“屈折”も示すなど、新たな発見があった。主たる成果は文法上の一致に関する単行本として出版するところとなった。
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