研究概要 |
今年度の主な作業は以下のとおり。(1) 実験用のコンピューターとソフトエアの準備。(2) 言語学を専門とする大学陰性に、関係節を含む文を作成してもらった。 (3) 以上の文を使用し、日本語母語話者の読み時間と理解度を測定した。 (4) 二段階目の実験として、関係節が予測されやすくなるような文脈を作成して、読み時間の実験を再度行った。これによって、曖昧性をできるだけ解消し、確実に関係節を予測しているときにワーキングメモリの負荷がどう変更していくのかを検討した。得られた結果を以下のとおり公開する。(a) 一部の結果は国際ジャーナルに載ることになった。Nakamura, M., & Miyamoto, E. T. (2012). The object before subject bias and the processing of double-gap relative clauses in Japanese. Language and Cognitive Processes. Available online: http://dx.doi.org/10.1080/01690965.2011.634179(b) もう一部の結果は現在別の国際ジャーナルに投稿する予定。(c) 文脈を使った結果は解析の確認が終わってから、執筆と投稿をする予定。以前の報告と同様に日本語の関係節を理解する際には、ワーキングメモリの負荷が見られない結果が得られた。以前の報告と異なっていて、今回は曖昧性が原因ではないということが明らかになった。
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