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2011 年度 実施状況報告書

フランス語コピュラ文の解釈と属詞の冠詞の有無に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23520495
研究機関東京大学

研究代表者

坂原 茂  東京大学, 総合文化研究科, 教授 (40153902)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2015-03-31
キーワード国際情報交流 / スイス / アメリカ / コピュラ文 / 属詞 / 冠詞 / トートロジ
研究概要

・従来の冠詞研究についての代表的研究を収集・整理・分析し,属詞での冠詞の用法について,範囲を広げて再調査を行った.その過程で,従来の研究の方法論上の長所・問題点,すでに明らかになっている問題,未解決あるいは研究不足の問題を峻別し,本研究の理論的位置づけを行い,それに相応しい方法論を明確にし,効率的な研究プログラムを作成した.・属詞での冠詞使用は,一般に不定冠詞か無冠詞かに絞られる傾向があるが,実際には定冠詞も重要な役割を果たしている.したがって,フランス語コピュラ文での定冠詞,不定冠詞,無冠詞のすべてのデータを広く採集・分析して,この問題の重要性をさらに明らかにした.同時に,フランス語と類縁関係にあるスペイン語でも同様の現象が見られることを,広範なデータを集めて見当し,ほぼ所期通りの結果を得,この問題がロマンス語全体に広がっていることを実証した.属詞での冠詞の使用は言語毎にかなり異なるため,属詞での冠詞の使い方に特定の意味を与えることが困難であると考えられているが,この調査で得られた結果は,属詞での冠詞使用に,ある程度共通の意味が見られるという見解を支持するものであった.・国内,海外の日本語研究者,フランス語研究者,他のロマンス語研究者と活発な意見の交換を行い,よりよい理論化の可能性を探った.ジュネーブ大学では,コピュラ文の一形態であるトートロジについての発表を行い,スイスの研究者との意見交換を行った.京都大学においてもトートロジについての発表を行い,アメリカ,日本の研究者と意見交換を行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

従来の冠詞研究についての代表的研究を収集・整理・分析し,研究すべき問題を明らかにし,本研究の理論的位置づけを行うことができた.フランス語・スペイン語での対照研究において,所期通りの結果を得ることができ,本研究の理論的基盤が確固としたものであることが実証された.国内,海外での研究発表において,大きな関心を引き,活発な議論が展開されたことは,本研究が扱っている問題が多くの研究者の関心を引く重要問題であることが確かめられた.

今後の研究の推進方策

・前年度の研究計画を継続し,データ収集・分析を進める.・前年度の成果の上に,属詞での冠詞使用のさらなる理論化を進める.

次年度の研究費の使用計画

物品費30万円は,コピュラ文,冠詞関係図書の購入に使う.旅費50万円は国内・海外の研究発表旅費に使う.人件費・謝金10万円は秋に予定されているワークショップの会場整理の手伝い謝金に使う.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Dynamism of Category Reorganization in Tautology

    • 著者名/発表者名
      坂原茂
    • 学会等名
      ジュネーブ大学(招待講演)
    • 発表場所
      ジュネーブ大学言語学科
    • 年月日
      2011年9月14日
  • [学会発表] Dynamism of Category Reorganization in Tautology

    • 著者名/発表者名
      坂原茂
    • 学会等名
      「時空間・論理領域の間の類比マッピングの形式モデル化とその検証」研究集会(招待講演)
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2011年11月23日

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公開日: 2013-07-10  

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