研究課題/領域番号 |
23520500
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
根本 浩行 金沢大学, 外国語教育研究センター, 准教授 (40452099)
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キーワード | 学術リテラシー / e-learning / 異文化ネットワーク / 国際情報交流 / オーストラリア |
研究概要 |
本年度は、23年度に収集した量的データを分析し、金沢大学で英語科目を受講する学生とオーストラリアの大学で日本語を学ぶ学生を対象としオンラインでの異文化インターアクションプロジェクトの点検および修正を行った。その上で、質的データ収集の際に考慮すべき大まかな傾向を捉え、日本人学生を対象にケーススタディを実施した。データ収集では、前年度同様アンケート調査を行い、前期・後期日程ともにダイアリースタディ、フォローアップインタビューを活用し、学期ごとに10名を選び、オンライン異文化交流開始日から問題点、その解決法、自己評価等を記した日誌を書いてもらい、一週間に一度フォローアップインタビューを行った。さらに、授業内のグループワークをビデオ録画しオーセンティックな情報をどのようにグループ内で共有し課題の中に取り入れるかという点に関しても検証を進めた。 また、国内外の学会・研究会等に参加し、社会言語学研究、SLA研究を専門とする研究者と意見交換をし、理論的背景を明確化した上で研究枠組みの構築を行った。特に、9月のイギリス応用言語学会、11月のオーストラリア応用言語学会、3月のアメリカ応用言語学会での研究発表を通し、質的データ収集法・分析法の妥当性を確認することができた。学会で得た情報や文献は、オンライン異文化交流による社会文化的情報の入手法、その情報の引用、論理的文章構成法およびリテラシーの習得などの一連のプロセスを分析する上で用いられ、第二言語習得における社会文化的アプローチによる考察を進めていく上での土台作りをした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
オーストラリアの大学の研究協力者が度々変更となり、オーストラリア人学生からのデータ収集が予定通り進んでいない。
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今後の研究の推進方策 |
オーストラリア人学生からのデータが限られているため、日本側のデータを主に用い、教育における言語計画理論に基づいた異文化共同プログラムの構築法を考察する。
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次年度の研究費の使用計画 |
学会発表(海外)3回700千円 学会参加(国内)1回50千円 図書50千円 論文校閲者への謝金30千円
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