研究課題/領域番号 |
23520536
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
田浦 アマンダ 摂南大学, 外国語学部, 准教授 (60388642)
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研究分担者 |
田浦 秀幸 立命館大学, 言語教育情報研究科, 教授 (40313738)
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キーワード | バイリンガリズム / ナラティブ / 縦断研究 / 第1言語としてのバイリンガリズム |
研究概要 |
日英バイリンガル2人(一方は5歳8ヶ月~21歳2ヶ月で他方は9歳11ヶ月~24歳10ヶ月まで)から収集した縦断ストーリーテリングデータを2年に1つの割合で抽出し、ナラティブ分析と言語正確さ分析を行った。物語の設定部分と8プロット及び登場人物の感情表現に関するナラティブ分析の結果、両被験者ともに年齢とともにプロットは、英語モノリンガルやアルファベット言語間のバイリンガル対象先行研究同様、全て言及されるようになった。しかし、物語の面白さや深みを出す感情表現は年齢よりも個人差が大きい事も判明した。正確さ分析では、両バイリンガルとも15,6年間にわたり93%・96%以上の正解率であり、特に最終の2年間はMyers-Scottonによる4種類の形態素全てにおいて99%以上の正解率を示していた。今後は質的な部分の発達段階を見る予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度の国際学会発表により得た知見より分析項目を倍化させたが、40データの分析を2被験者に対して出来たので概ね順調と言える。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は更に40データ(2被験者からそれぞれ20データ)をナラティブと言語正確さ・語彙・流暢さ側面から分析を行う。完了次第、3年間のデータ分析をまとめ上げて論文化する。
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次年度の研究費の使用計画 |
6月にシンガポールで開催される第9回国際バイリンガリズムシンポジウムで平成24年度の研究成果を報告し、専門家よりフィードバックを得て、最終報告内容に反映させる。この学会参加費と旅費、及びナラティブ・言語学下分析謝金費用に研究費を充当する計画である。
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