• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実施状況報告書

現代版「日台字音便覧」データベースの整備と「日台基本漢字」発音対照表の構築

研究課題

研究課題/領域番号 23520544
研究機関山形大学

研究代表者

中澤 信幸  山形大学, 人文学部, 准教授 (30413842)

研究分担者 岩城 裕之  呉工業高等専門学校, 人文社会系分野, 准教授 (80390441)
是澤 範三  京都精華大学, 人文学部, 講師 (20554075)
キーワード音声・音韻 / 日台対照言語学 / 日台基本漢字 / 国際研究者交流 台湾
研究概要

平成23年度には「日台字音便覧」データベースに台湾語ローマ字を入力することで、現代版「日台字音便覧」データベース(7,283字)を完成させていた。また日本語教科書『みんなの日本語』に出てくる漢字の熟語を、その提出された課とともにExcelに入力し、さらに対応する台湾語も入力することで、「日本語漢語基本語彙・台湾語対照表」データベース(717字)も完成させていた。
現代版「日台字音便覧」データベースは7,283字にもおよぶため、かえって使い勝手が悪い。そこで今年度は、この現代版「日台字音便覧」データベースの漢字から、「日本語漢語基本語彙・台湾語対照表」データベース、および「台湾ビン南語推薦用字700字表」(中華民国教育部作成)に掲載のある漢字をピックアップする作業を進めた。そして「日台基本漢字」発音対照表データベース(1,169字)を完成させた。また、新たに北京語音(ピンイン、注音符号)を加えた。これによって、北京語で学校教育を受けている台湾人、そして日本で中国語教育を受けている日本人にとっても有用なデータベースとなった。
台湾語表記としては教育部公布のローマ字の他に、伝統的に使われてきた白話字(教会ローマ字)も存在する。また、台湾の国語(北京語)教育ではピンインではなく注音符号が使われるため、台湾人にはローマ字よりも注音符号の方が馴染み深い。そこで教育部ローマ字を白話字および注音符号へ変換するための一覧を作成した。これによって、データベースの台湾語表記を白話字・注音符号へ変換することが可能となった。
さらに、これらの研究成果を公開するためのホームページを作成した。これらの成果については、平成25年5月に台湾で開催される学術講演会で発表することになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初計画にあった「日台基本漢字」の選定であるが、これは「日本語漢語基本語彙・台湾語対照表」データベースの作成、および「台湾ビン南語推薦用字700字表」(中華民国教育部作成)の利用により達成した。
次に「日台基本漢字」発音対照表の構築であるが、学生アルバイトの協力により、現代版「日台字音便覧」データベースから上記の「日台基本漢字」をピックアップすることで達成した。
この「日台基本漢字」発音対照表の有用性については、台湾側の研究協力者による検証で確認された。

今後の研究の推進方策

平成24年度までに作成してきた「日台基本漢字」発音対照表データベースを、最終的な形で完成させる。具体的には次のような方法で進める。
①データベースの台湾語表記に、白話字(教会ローマ字)および注音符号を加える。
②データベースに検索機能を付けることで、使いやすい形に加工する。
その上で、データベースを日本語教育に利用するための方策を探り、教材を試作する。具体的には、日本語教科書『みんなの日本語』に、データベースをもとにした台湾語音を付記した教材を作成してみる。
完成させた「日台基本漢字」発音対照表データベースについては、平成25年5月18・19日に台湾・台南で行われる学術講演会で発表する。具体的にはポスター発表の形式で、会場にて「日台基本漢字」発音対照表データベースの紹介を行う。会場では、データベースの凡例、研究成果を公開しているホームページのURL等、の内容を含んだハンドアウトを配布する。

次年度の研究費の使用計画

消耗品費:データ保存・交換のためのSDHCカードを購入する。30千円。また発音対照表の原稿印刷のために、用紙およびインクタンクを購入する。25千円。
国内旅費:打合せを行うため旅費が必要となる。190千円。
外国旅費:中澤(研究代表者)、岩城および是澤(研究分担者)は台湾で開催される学術講演会で成果発表を行うために、台湾へ行く旅費が必要となる。750千円。なお、昨今の円高傾向を反映して、平成23~24年度は台湾での調査費用が当初予定よりも安く済んだため、278,465円を次年度使用額として使えるようになった。これを活用して、台湾における研究成果発表に際して、台湾人留学生を通訳・補助として同行させる。
その他:打合せのための会場費20千円。発音対照表(完成版)の印刷・製本費285千円。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 日本語の漢音・呉音と台湾語の読書音・俗音2012

    • 著者名/発表者名
      中澤信幸
    • 雑誌名

      山形大学大学院社会文化システム研究科紀要

      巻: 9 ページ: 59-68

  • [備考] Nobuyuki NAKAZAWA Website

    • URL

      http://www7b.biglobe.ne.jp/~nob_nakazawa/

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi