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2015 年度 実績報告書

明治後期の学術用語の伝播・浸透と現代日本語への影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23520567
研究機関立正大学

研究代表者

真田 治子  立正大学, 経済学部, 教授 (90406611)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2016-03-31
キーワード日本語学 / 計量言語学 / 語彙論 / 結合価理論 / 哲学字彙 / 近代語研究 / 井上哲次郎 / 学術用語
研究実績の概要

今年度は本研究課題の主たる調査対象である『哲学字彙』に収録されていた学術用語が現代日本語に浸透していく過程について、部分的調査を行った昨年度の成果(「日本語学会春季大会70周年記念シンポジウム」での発表、論文集『近代語研究』第18集、同『日本語史の研究と資料』、日本近代語研究会研究発表会等)を受けて、より大規模な範囲で調査を行い部分的調査の知見の確度を高めるため、周辺資料である著者の旧蔵本の書き入れの翻刻や関連辞書の見出し語の整理などを行った。これまでは辞書を中心的な資料として語彙の研究を行ってきたが、今後は文章中での語彙の位置や術語の用法などにも研究の視点を広げていく可能性があるため、語彙が文構造全体に与える影響も考慮すべきと考え、その関係性を計量的に説明する方法を検討した。今年度はその一例として、文や節の中でのいわゆる格成分(complelemt)の出現順や共起の状況について調査・研究を行い、論文集『Recent Contributions to Quantitative Linguistics』等で報告した。このような語彙と構文に関する計量言語学的モデルは、将来的に語彙や語彙史の研究と文法的な研究の橋渡しをする役割ができると考えられる。この他、これまでに得られた知見に追加調査を行い「明治後期の学術用語の一部は外国人宣教師を介して中国に伝わり、中国語の学術用語として辞書に収録された」ということについて複数の辞書を比較して検証した。この成果は国際的な学術誌に投稿した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 2015

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 自然な長さの文とは何か?―動詞結合価と文構造と頻度の関係2016

    • 著者名/発表者名
      真田治子
    • 学会等名
      立正大学経済研究所研究会
    • 発表場所
      立正大学品川キャンパス
    • 年月日
      2016-02-23
  • [図書] Recent Contributions to Quantitative Linguistics2015

    • 著者名/発表者名
      Arjuna Tuzzi, Martina Benecova, Jan Macutek, Haruko Sanada, Reinhard Koehler他
    • 総ページ数
      292 (139-152)
    • 出版者
      Walter de Gruyter

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公開日: 2017-01-06  

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