研究課題
本研究は、英語の歴史的変化のうち、特に中世の時期に焦点を合わせ、統語的変化を従来よりも分り易い形で記述、文献学的立場からテクストを綿密に調査し、具体例によって変化を例証することを目指した。23年度に古英語文献から過渡期の資料を収集、24年度に中英語期の資料を収集、25年度に全体をまとめるという手順で執筆を行った。同時に研究成果の公表も継続して行うべく、23年度にはロンドン大学におけるロシアと英国の共同国際学会において発表、また大阪大学の主催で行われた中英語・現代英語コーパス学会で発表、さらに日本中世英語英文学会会長としての会長講演を行った。24年度は中世の会の東支部においても会長講演を行い、さらに慶應義塾大学において、英語史学会会長として国際学会を開催、シンポジウムを企画して発表、またドイツ、ヴュルツブルグ大学に招かれて講演した。25年度には近代英語協会の30周年記念大会でシンポジウムを企画、発表、そののち中国、北京での国際英語正教授学会において中世シンポジウムで1回、本会で2回の発表を行い、国際(実行)委員に推薦された。またアイルランド、ダブリン大学における国際アングロサクソン学会で発表できたことは、本研究の趣旨を最もよく理解してくれる中世研究者達の賛同を得られた点で満足の行くものであった。この期間に論文9編と著書1冊(すべて英語)を刊行できたことは一応の成果であり、また『変化に重点を置いた英語史』と題して初めて日本語で英語史をまとめたことも、本研究の目的の達成と考えてよいと思う。
すべて 2014 2013 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 3件) 図書 (1件)
Studies in Modern English
巻: 30th Anniversary Issue ページ: 85-100
Phases of the History of English
巻: 1 ページ: 161-178
Ex Philologia Lux
巻: 1 ページ: 5-79