研究課題/領域番号 |
23520583
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
渡辺 秀樹 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 教授 (30191787)
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研究分担者 |
大森 文子 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (70213866)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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キーワード | メタファー / 動物名 / 直喩 / 句動詞 / ネットワーク / 構造性 / 意味変化 / 辞書 |
研究実績の概要 |
2014年度は、3月に交通事故の被害に遭い、右手の怪我とリハビリのため、その前半にはパソコン作業をせずに行うことができる動物名比喩関係論文の読み込みと動物名を含む英語の直喩表現の収集を行った。 その結果、これまでの隠喩(メタファー)の研究で明らかになった比喩用法での対義・類義の組み合わせが “like a 動物名”の形の直喩表現にも存在することがわかり、これを「動物名直喩表現の形式と構造」という和文論文にまとめて共同研究プロジェクトに発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上覧で述べたように、2014年度前半は交通事故による右手の怪我とリハビリのため研究は計画通りには進展しなかったが、動物名を含む直喩表現の構造性の存在へテーマを広げることができた。その結果、これまでの隠喩(メタファー)中心の議論を直喩も並行して論じる形に改めて、本研究の到達目標を拡大集成することができた。研究期間を1年延長し、直喩表現の収集と隠喩表現との比較を行えば、研究目標である「英語動物名メタファーの構造性」の提示をまとまった著書での発表に至る。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間を1年延長し、9で述べた「英語動物名直喩表現の構造性」の存在を確証するため、“like a 動物名” の前に現れうる動詞群と形容詞群を調査し、さらには “as 形容詞 as a 動物名” の形式の直喩表現も収集して、分類整理する。この研究結果を新たな1章として既発表の約20本の和文論文を改訂し、研究書『英語動物名メタファーのネットワーク』の編集を開始する。
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次年度使用額が生じた理由 |
上覧で述べたように、2014年は3月の交通事故によって右手を負傷し、リハビリを9月まで行っていた。そのため、夏季休暇期間に予定していた連合王国出張を取りやめ、国会図書館に赴いての資料調査や学会出張もできなかった。予定していた旅費を全く使用しなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
使用額のうちの半額を2015年9月の連合王国出張に使用する。9月に英国図書館に赴き、19世紀英国児童向け動物寓意詩の中でインターネットで公開されておらず、本研究で過去3年間に本文校訂・全文和訳・メタファー解説を行った5作品以外の作品を閲覧し、本文転写作業を行う。
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