本課題研究期間全体を通して、申請者の提唱する「様態性の尺度」という副詞の配列基準の妥当性を検証し、その成果を論文、研究書執筆等により公開した。具体的な研究成果は、次の5点である。①「様態性の尺度」と英語副詞配列傾向の相関、②様態副詞の結果用法と、結果構文における「結果」の概念の相違、③VP右方付加論に基づく文末状況副詞句配列の統語的妥当性、④副詞の多重主題現象及び補文中の副詞の文頭移動現象に主眼を置いた、文頭の状況副詞句生起条件、⑤文頭、文中央部、文末の状況副詞句(副詞的挿入句も含む)の「サスペンス効果」。以上の5項目についての研究を深め、学界の発展に貢献した。
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