これまで語彙拡散(lexical diffusion)による英語史上の音韻、形態、統語、意味、語彙変化の研究を、複雑適応体系に内在する基本原理(淘汰、自己組織化、相転移、曖昧性と頑強性、ネットワークなど)の観点から統合してきた。本研究ではこれを更に進めて以下の2点について研究した。(1)Historical Thesaurus of the Oxford English Dictionary (2009)の全動詞に基づき、語彙体系の歴史的発達とスモールワールドネットワークの関係を探った。(2)光トポグラフィーを用いて、言語進化における曖昧性の排除と脳の機能を明らかにした。
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