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2011 年度 実施状況報告書

音声知覚の自動化を目指した日本語音声知覚トレーニングシステムの構築と実践への応用

研究課題

研究課題/領域番号 23520607
研究機関北海道大学

研究代表者

小河原 義朗  北海道大学, 国際本部留学生センター, 准教授 (70302065)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード日本語音声教育 / 聴解 / 音声知覚 / 自動化 / 教室談話
研究概要

本研究では、日本語学習において,より効率的な聴解を可能にするために,聴解過程の土台となる音声知覚段階に焦点を当て,音声知覚を自動化するためのコンピュータによる日本語音声知覚トレーニングシステムを構築する。そこで本年度は、システムに載せるコンテンツとして、まず教育現場で試行するための試作版教材の作成を行った。 聴解過程には、大きく発話や内容を理解する理解段階と、音声レベルの聞き取りを行う知覚段階の2つの面があり、推測や予測といった発話内容の理解は音声レベルの聞き取りが伴って初めて可能になる。「読めばわかるが音声で聞いたらわからない」という学習者がいるが、それはこの知覚段階に問題があると考えられる。このような学習者には聴解過程の中でも特に音声知覚段階のトレーニングが必要であり、ディクテーションはその有効な手段の一つと考えられる。 そこで、昨今の学習環境を踏まえ、初級教科書を終えた段階で初級レベルの聞き取りが弱い学習者に対して、教師が音声ファイルを所定のウェブサイトにアップロードし、そこから学習者がPCにダウンロードし、学習者が各自のペースでそのファイルを再生しながら文字に書き起こすファイル・トランスクリプション形式のディクテーションを試みた。コンテンツとしては、初級文型による文、縮約形等の音変化を含む話し言葉による会話、あるトピックについてまとまった談話等について試作し、授業において実践的に検討した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は「研究の目的」に沿って、システムに載せる試作版のコンテンツの作成を行った。試作版の作成にあたっては、そのプロセスと意義について国際大会での発表を通して、本研究課題の意義と教育現場におけるニーズを確認した。また、システム構築後の評価のため、教室談話の質的研究手法についても情報収集と検討を行っている。

今後の研究の推進方策

本年度作成した試作版を現場において試用し、その実践結果を踏まえ、コンテンツの改善を行う。それと同時にコンテンツを載せるシステムのデザインと構築を行う。また、昨年度に引き続き、聴解過程の土台となる音声知覚段階に焦点を当てた,音声知覚を自動化するための言語音声知覚トレーニング方法と教材、そしてシステム構築後の評価のため、教室談話の質的研究手法についての情報収集と検討を継続して行う。

次年度の研究費の使用計画

本年度はコンテンツを載せるシステムのデザインと構築を行うため、デザインと構築を外注する場合の費用として使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 音声知覚トレーニングとしてのディクテーション2011

    • 著者名/発表者名
      小河原義朗
    • 学会等名
      2011世界日本語教育研究大会
    • 発表場所
      中国天津外国語大学(中国)
    • 年月日
      2011年8月20日
  • [学会発表] 学習者の聴解学習過程から授業を見直す2011

    • 著者名/発表者名
      小河原義朗
    • 学会等名
      北京師範大学外文学院日本語教育教学研究所第2回国際シンポジウム(招待講演)
    • 発表場所
      北京師範大学(中国)
    • 年月日
      2011年11月26日

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公開日: 2013-07-10  

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