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2012 年度 実施状況報告書

音声知覚の自動化を目指した日本語音声知覚トレーニングシステムの構築と実践への応用

研究課題

研究課題/領域番号 23520607
研究機関北海道大学

研究代表者

小河原 義朗  北海道大学, 国際本部留学生センター, 准教授 (70302065)

キーワード日本語音声教育 / 聴解 / 音声知覚 / 自動化
研究概要

聴解過程には,大きく発話や内容を理解する理解段階と,音声レベルの聞き取りを行う知覚段階の2つの面があり,推測や予測といった発話内容の理解は音声レベルの聞き取りが伴って初めて可能になる。本研究では,日本語学習において,より効率的な聴解を可能にするために,聴解過程の土台となる音声知覚段階に焦点を当て,音声知覚を自動化するためのコンピュータによる日本語音声知覚トレーニングシステムを構築することを目的としている。コンテンツとしては,昨年度の作成分に加え,縮約形等の音変化を含む話し言葉による例文と会話文の充実,初級文型の話し言葉による質問文,そして格助詞・述語部分・主節部分等を空白にし,その空白部分を予測・推測させるための例文を新たに追加,作成し,試作版として収録した。トレーニング方法としては,昨年度と同様にファイル・トランスクリプション形式のディクテーション(教師が音声ファイルを所定のウェブサイトにアップロードし,そこから学習者がPCにダウンロードし,学習者が各自のペースでそのファイルを再生しながら文字に書き起こす)をメインの練習活動として, 初級教科書を終えた段階で初級レベルの聞き取りが弱い学習者に対して実践的検討を行っている。今年度は,そのようにして対象に対する理解が進んだディクテーション後に,ディクテーション結果と各対象文の視覚的・聴覚的な比較の繰り返し,パラレル・リーディング,リピーティング,シャドーイングを指示した授業実践を新たに行い,トレーニング方法の検討を進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は昨年度作成した試作版を教育現場で試行し、その結果を踏まえて新たにコンテンツの充実を図った。そして追加されたコンテンツを載せた新たな試作版システムを作成した。また、システム構築後の評価のための分析手法についても継続して情報収集を行った。

今後の研究の推進方策

本年度は現場においてこれまでに作成した試作版システムの試行とデータ収集、分析を継続する。それらの結果を踏まえ、コンテンツの整理と追加すべきコンテンツの検討、最終版システムのデザインと構築を行う。

次年度の研究費の使用計画

未使用額のうち、追加したコンテンツの収録費用と数件の旅費は平成24年度3月に執行済みであり、平成25年度に精算された。残額は新たに追加予定のコンテンツ収録費用として使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 音声知覚トレーニングのためのディクテーション課題の検討

    • 著者名/発表者名
      小河原義朗・高橋亜紀子
    • 学会等名
      日本語教育国際研究大会名古屋2012
    • 発表場所
      名古屋大学(名古屋市)
  • [学会発表] ディクテーションによる聴解学習支援システムの構築

    • 著者名/発表者名
      小河原義朗・井口寧・高橋亜紀子
    • 学会等名
      第5回Castel/J国際会議
    • 発表場所
      名古屋外国語大学(日進市)

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公開日: 2014-07-24  

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