国内の教育現場では、この四半世紀日本語を母語としない児童生徒(JSL児童生徒)が増加し、その滞在期間も長期化の傾向を見せている。彼らが日本人児童生徒とともに教科内容を学ぶためには、教員がJSL児童生徒のニーズを考慮した指導のあり方について学ぶ必要がある。本研究では、教員に何をどのように伝えるか、またその際の課題は何かについて国内、海外の状況を調査した。前者については、授業づくりのための基本情報を整理し教員がアクセスしやすい方法で公開することが、後者については学校や地域のレベルで教員を支援する体制を作ることが、情報の共有、指導技術の伝達などに不可欠であることが示された。
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