研究課題/領域番号 |
23520617
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
丸山 千歌 横浜国立大学, 留学生センター, 准教授 (30323942)
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研究分担者 |
小澤 伊久美 国際基督教大学, 教養学部, 講師 (60296796)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 留学 / PAC分析インタビュー / 国際研究者交流 |
研究概要 |
本申請は『PAC分析法を活用した学習者が日本語教材から受ける影響と学習者要因の解明』(平成19年度-21年度基盤(C)課題番号19520449)の発展的研究として、信頼性の高い質的調査の手法であるPAC分析法を研究手法とし、協定校との連携により、学習者条件を一定に保った形で、短期交換留学プログラム生の留学前、留学中、留学後の縦断的研究を行い、教材作成・教材選択・授業運営への提言を行うとともに、留学生30万人計画を遂行する時代において、留学という観点から、日本語教育、特に日本語授業に新たな価値付けをし、教材論や授業論を成熟させるとともに、日本語教育以外の分野のさらなる支持と連携を得ることを目指す。 今年度はその第1段階として、 第1段階:PAC分析の実施に向けた調査計画とフェイスシートの再検討を行うことを計画した。 具体的には、まず丸山(研究代表者)が調査地域・調査対象の選定を行い、調査のための調整を行った。調査先については、研究代表者の所属機関(横浜国立大学)および、研究分担者の所属機関(国際基督教大学)と学生交流協定のある大学教育機関の中からPAC分析で扱う読解教材の特徴に合った調査地域を選定・調整を行い、イギリスのカーディフ大学とロンドン大学SOASに決定し、その後、3月に丸山(研究代表者)と小澤(研究分担者)が第1段階で選定した調査地域に渡り、留学前の日本語学習者を対象としたPAC分析を実施するとともに日本語担当教員への対面調査を実施した。 また8月には中国天津で開催された日本語教育世界大会で研究発表をはじめとし、合計5件の学会発表を精力的に行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、これまでの研究成果をふまえ、調査地域を選定し、海外の研究者との連携により、調査を行うことができた。また、8月には中国の天津外国語大学で開催された日本語教育世界大会において、「留学経験から考える日本語教育の可能性―PAC分析を活用した縦断的研究から―」というテーマで、研究代表者と研究分担者とで研究発表を行うことができた。現在、3月の調査結果の分析が始まったところなので、「おおむね順調に進展している」とする。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、まず3月の調査結果を分析し、その後、留学中のPAC分析インタビューの実施と分析、留学後のPAC分析の実施と分析という順で縦断的研究を行う。その上で、教材作成・教材選択・授業運営への提言を行うとともに、留学生30万人計画を遂行する時代において、留学という観点から、日本語教育、特に日本語授業に新たな価値付けをし、教材論や授業論を成熟させるとともに、日本語教育以外の分野のさらなる支持と連携を得ることを目指す。
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次年度の研究費の使用計画 |
必要に応じて研究計画の調整を行った後、留学中および留学後の日本語学習者を対象としたPAC分析を実施する。具体的には(1)丸山(研究代表者)と小澤(研究分担者)が、留学前の日本語学習者を対象としたPAC分析の結果の考察を行う。(2)丸山(研究代表者)と小澤(研究分担者)が、必要に応じて研究計画の調整を図る。(3)丸山(研究代表者)と小澤(研究分担者)が日本留学中の日本語学習者を対象としたPAC分析を実施する。(4)丸山(研究代表者)と小澤(研究分担者)が第2段階(その1)で実施した調査地域に渡り、日本留学後の日本語学習者を対象としたPAC分析を実施するとともに日本語担当教員への対面調査を実施する。
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