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2013 年度 実績報告書

韓国語および中国語を母語とする日本語学習者のカタカナ語の習得と意識に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23520633
研究機関香川大学

研究代表者

山下 直子  香川大学, 教育学部, 教授 (30314892)

研究分担者 轟木 靖子  香川大学, 教育学部, 教授 (30271084)
キーワード日本語教育 / 第二言語習得 / カタカナ語 / 外来語 / 語彙教育 / 韓国語母語話者 / 中国語母語話者
研究概要

平成25年度はデータの分析をさらに進めるとともに,引き続き語彙知識の語形と意味に焦点をあてたカタカナ語の聞き取りテストと意識調査を行い,データを収集した。これまで対象としてきた韓国語母語話者と中国語母語話者に加えて,これらの母語話者とはカタカナ語に対する意識に違いがあると先行研究で指摘されている他のアジアの学習者としてタイ語母語話者にも同様の調査を行い,三者の比較を行った。その結果,聞き取りにおいては,いずれの母語話者も表記の正確さは意味の理解度より正答率が低く,既習であると考えられる語彙であっても受容知識として語の意味は理解できても必ずしも正しく表記することができる産出語彙としては定着していないことが明らかになった。共通した結果がある一方で,母語の音韻体系の影響などによって難易度が異なる語もみられた。また,意識調査の結果においても母語によって傾向に違いがあり,カタカナ語に対する難しさに関して,中国語母語話者は「難しいと思わない」と答えた回答が四割を超え,中国語母語話者が最もカタカナ語に困難さを感じるとする先行研究とは異なる結果となった。これは,今回の対象者が平均10年を超える英語学習歴を持った大学生であるという背景に起因するのではないかと考えられる。個々の学習者に合わせた効果的なカタカナ語の学習・指導を検討するためには,母語や英語学習暦など学習者の背景を考慮することが重要であることが示唆された。
このような研究成果について,「韓国語・タイ語・中国語母語話者に対するカタカナ語の聞き取りと意識調査」(日本語教育学会秋季大会,2013年10月)として発表を行った。また,韓国語母語話者を対象として指導の効果を検証し,「韓国語母語話者に対するカタカナ語の指導の試み-聞き取りテストと意識調査より-」(『言語文化と日本語教育』45号,2013年6月)としてまとめた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 韓国語・タイ語・中国語母語話者に対するカタカナ語の聞き取りテストと意識調査2014

    • 著者名/発表者名
      山下直子,轟木靖子,畑ゆかり,スニーラット・ニャンジャローンスック
    • 雑誌名

      英語と英文学と 田村道美先生退職記念論文集

      巻: 0 ページ: 83-90

  • [雑誌論文] 韓国語母語話者に対するカタカナ語指導の試み -聞き取りテストと意識調査より-2013

    • 著者名/発表者名
      山下直子,畑ゆかり,轟木靖子
    • 雑誌名

      言語文化と日本語教育

      巻: 45 ページ: 20-29

    • 査読あり
  • [学会発表] カタカナ語の聞き取りテストと意識調査 -韓国語・タイ語・中国語母語話者の場合-2014

    • 著者名/発表者名
      山下直子,畑ゆかり,轟木靖子
    • 学会等名
      ICJLE2014 日本語教育国際研究大会
    • 発表場所
      シドニー工科大学
    • 年月日
      20140710-20140712
  • [学会発表] カタカナ語の聞き取りテストにおける表記と意味理解 -タイ語母語話者の場合-2013

    • 著者名/発表者名
      畑ゆかり,山下直子,轟木靖子
    • 学会等名
      第9回日本語教育学会研究集会
    • 発表場所
      愛媛大学
    • 年月日
      20131130-20131130
  • [学会発表] 韓国語・タイ語・中国語母語話者に対するカタカナ語の聞き取りと意識調査2013

    • 著者名/発表者名
      山下直子,畑ゆかり,轟木靖子
    • 学会等名
      2013年度日本語教育学会秋季大会
    • 発表場所
      関西外国語大学
    • 年月日
      20131013-20131013

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公開日: 2015-05-28  

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