研究課題/領域番号 |
23520637
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
松本 久美子 長崎大学, 国際教育リエゾン機構, 准教授 (70295111)
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キーワード | グローバル人材育成 / 留学生交流 |
研究概要 |
本研究は、4年の期間を設けて、留学生交流を通した大学の国際化およびグローバル化時代に求められる人材育成という観点から、留学生交流推進の核となる学部教育レベルでの派遣促進のための方策(学生にとっては主体的学びの場)を提言し、その可能性と有効性の検証を試みるものである。具体的には 長崎大学が実施している「短期海外語学研修」プログラムと学内における留学生との交流プログラムである会話パートナープログラムを調査対象とし、平成23年度から両プログラムに参加した日本人学生に対して質問紙調査及び面接調査を定期的に実施し、分析のための基礎的なデータを蓄積してきた。 本研究の目的を達成するために、23年度24年度に引き続き、25年度についても主として以下のような調査を実施した。 ①25年度の海外語学研修(韓国語)に参加した日本人学生全員に対する質問紙調査の実施(研修前後)と面接調査(3名)を実施した。面接調査についてはPAC分析の手法を用いた。また、Facebookにグループを作成し、グループ運営者の一人として Facebook上での交流の参与観察を行った。 ②25年4月と同年10月に会話パートナープログラムに登録し、留学生の会話パートナーとして活動している日本人学生に対して質問紙調査(全員)及び面接調査(9名)を実施した。面接調査についてはPAC分析の手法を用いた。 韓国語研修の有効性については23年度から25年度の蓄積されたデータをもとに学会で研究成果を発表した。会話パートナープログラム参加者に対して実施した調査結果については26年7月の学会での発表を予定している。これまでの調査の蓄積で、それぞれのプログラムの効果の共通点や独自性が徐々に明らかになってきている。このような研究成果はグローバル人材育成のみならず、国際教育交流分野における研究の発展に少なからず寄与するものであると思われる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究は概ね当初の計画通りに進行しているが、所属部署の組織改編等で時間が不足し、2つのプログラムの調査結果について十分な比較検討ができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
特に変更はなく、当初の計画通り研究を進める予定でいる。ただし、昨年度からの積み残しの課題もあり、7月の研究発表を含めて、早めに研究成果を出せるようにしていきたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
3月にデータ入力のアルバイトを雇う予定であったが、予定が合わなかったため、未使用額が生じた。 次年度は本研究の最終年度に当たる。助成金は主としてこれまで蓄積したデータの整理、研究成果の発表のための旅費、今後の研究発展のための研究打ち合わせ旅費等に使用する予定である。使用計画に基づいて、早めに使用していく予定である。
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