研究課題/領域番号 |
23520643
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研究機関 | 文教大学 |
研究代表者 |
福田 倫子 文教大学, 文学部, 准教授 (20403602)
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研究分担者 |
佐藤 礼子 東京工業大学, 留学生センター, 客員准教授 (30432298)
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キーワード | 日本語教育 / 聴解 / 評価 |
研究概要 |
実施計画に基づき、以下の2点を中心に研究を遂行した。1.音韻的作動記憶の測定、2.開発ツールの妥当性検証。 1.に関しては、前年度改良した音韻的作動記憶測定ツールを用いて調査を行ったことで、調査の精度を高めることができたといえる。英語を母語(または第二言語)とする入門~初級日本語学習者に対して前年度10月から3ヵ月ごとに聴解力、語彙力の調査と併せて実施した。この追跡調査を5月と8月に実施し、最後の調査まで参加した12名の結果について分析を進めているところである。 さらに、世界において2番目に日本語学習者が多い中国語を母語とする学習者を対象とした調査を実施するため、台湾の学院で高校1年生にあたる入門~初級の学習者54名に対して9月から3ヵ月ごとに調査を実施している。この調査では初回に音韻的作動記憶の能力を測定し、その後12月と3月に聴解力、語彙力の調査を実施して音韻的作動記憶の能力がその後の聴解力、語彙力を予測しうるのかについて検討を行っている。25年6月に最終回となる4回目の調査を実施する予定である。2種類の母語の学習者を調査対象とすることにより、より普遍的な実態が把握でき、また異なる点について比較・分析も可能となる。評価基準も汎用性の高いものとなることが期待できる。これまでの研究成果を、国際大会を含む2つの学会で発表した。発表には多くの有意義なコメントや質問があり、それらを生かして総合的な分析を進めていきたいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の実施計画である、データの収集および妥当性の検証に関してほぼ予定通りに進んでいるからである。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は台湾での6月調査をもって調査は終了し、個別調査の結果分析を踏まえた上でこれまでの結果を統合した分析・考察を行う。それらを元に評価基準構築を目指す。本研究により得られた結果は学会発表等で公開する。
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次年度の研究費の使用計画 |
以下の項目に研究費を充当する計画である。 国際学会発表(シンガポール)、国内学会発表(広島)、国外調査(台湾)、データ処理のアルバイト謝金、報告書
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